異世界に飛ばされた俺が拾った木の棒で最強になり、世界を救うことになった。

@Keitanko

第1話 異世界転生

俺、藤屋明人。 25になった今でも親のスネをかじってる自宅警備員だ。


ここ最近は、20日ほど外に出てない。


適当にpcをいじっていると、


「あ、魔女っ子戦隊○リレンジャーの新巻出てんじゃん」


グヘヘ、この漫画のあおいちゃんがちょー可愛いんだよな〜。


「わるものはそくはいじょなのです!」という、悪に立ち向かう幼いながらの勇敢さ。


そして、あの完璧な体つき。俺だったらずっとプニプニできるね。


あと、ちょっと毒舌なところもまたいい。


「よし、いっちょ買ってくっか」


今日は晴れていて、世の中は夏休みシーズンなので日差しが強く、人通りも多い。


日差しの眩しさや暑さにやられながら、明人は最寄りのコンビニへと足を運んだ。


コンビニまでは、歩いて5分もかからないほど近いので、早く読みたいという感情に胸を踊らせながら早歩きで向かう。


「いらっしゃいませ〜!!」


レジからは、最近バイトとして入った可愛い女子大生が出迎えてくれる。


「あ、あっ....どーも......ボソッ」


グヘ、あの子胸もでけぇし顔もドンピシャだな〜。あんな彼女が欲しいわぁ〜。



そんなことを思いながらマガジンコーナーへと向かう。


「おっ、あったあった」


目当ての漫画を見つけ周りをチラチラ周りを見渡しながら、手に取る。


「おおっ! 今回はあおいちゃんが表紙じゃん! よしよし」


自分の推しが表紙だったので、明人は表紙に描かれているキャラクターを撫でる。


「うわっ、何あいつ。 キモ」


外野からそんなことを言われたがそんなことはお構いなしだった。


そして、落ち着いたところで、レジまで商品を持っていく。


「あ、、お願いします」


あの可愛い女子大生がレジをしてくれた。


「はい! 一点で440円になります!」


値段を聞き、デレデレしながら財布を開こうとすると


「お客様、ただいまからあげちゃんが揚げたてとなっております! ...おひとついいがですか..?」


くそう、そんなつぶらな瞳で見られたら買うしかないだろ。


「ぐへ、あっ、じゃあひとつ貰います」


「ありがとうごさいます!!」


グハッ、満面の笑み。可愛すぎる...




これって脈アリだよな?




「ありがとうございました〜!!」



グヘヘ、可愛かったなー。これはもうチャンスしかない。


そんなことを考えながら外へ出る。



外に出ると、イヤフォンをしながら歩きスマホをしている女子高生がいた。


なんだあいつ、あぶねぇな。と思っていたその時。




赤信号なのにも関わらず、女子高生が道路を渡ろうとしていた。



そして、奥からは大型トラックが猛スピードで突っ込んでくる。



「あ、危ない!!!」




無意識に体が動いた。




このままでは女子高生が轢かれてしまう。




ピーーーーーーーーッ!!!




クラクション音が鳴り響く。





俺は、寸前で女子高生を押した。




ドン!! 



その音と共に、俺は宙へと吹き飛んだ。



「キャーーーーーー!!」



悲鳴が聞こえ、周りが騒然としている。



だんだん意識が遠のいてきた。



考えればクズな人生だった。



まだやり残していることがたくさんあったはずなのに。



でもいいさ、最後に可愛い女子高生を助けられんだから。




俺は胸を張って死ねる........





視界が真っ暗に染まった。 




あぁ、俺は死んだんだ。






その時、一筋の光が見えた。





「かんたんにしんでるんじゃねぇです!」



「!?!? あおいちゃん!?」


なんでここにあおいちゃんがいるんだ!?!?



「くるまにはねられるくらいでしぬとか、ひんじゃくなんだよ!」


「で...でも....」



「んで、どうすんだ?」



「どうする、とは?」



「ちきゅうであかちゃんとしてやりなおすか、いせかいでくらすかえらべ」


「え.....俺、生き返れるの?」


「おまえきもいからてんごくにもじこくにいられてもやなんだよ」


「......あんなになでなでしやがって」



「とりあえずえらべ!」



ん、待てよ。このまま地球の生活をしたとしてもまたクズな人生を送るだけかもしれない。それなら、異世界に行ってオネーちゃんたくさん捕まえてハーレム生活の方が....






良いよなぁ.....ニチャァ



「じゃあ、俺、異世界いく」



「ふん、そういうとおもったわ。まぁせいぜいもんすたーにやられてしにたえるのです」



相変わらず口が悪いが、それでいい。


俺は、異世界で人生変えてやる。

待ってろ、オネーちゃん達!!



「そしたら、そこのぽーたるにたて」



そう言われ、ポータルの前に立つとあおいちゃんは何やら呪文を唱え始めた。



呪文を唱え終わり、あともう少しでワープというところで、衝撃の言葉が放たれた。



「あ、おまえはせんしでもまほうつかいでもなんでもないからぶきとかそうびとかないからな」




「....は?それって」




「ワープ!!!」



質問を言える間も無く、俺はすぐさま異空間へと飛ばされた。




「はあぁぁぁぁーー!!!???」

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