イラン戦線
何かしらの手を打つ必要がある(キリ!
とか言ったものの、何の手も思いつかない。
というかそんな一手で戦況を変えられるような一手がそう簡単に見つけられるわけがない!
見つけられたら苦労しないのだ。
できるのは堅実な作戦を立てることだけ。
……なんで天皇である僕が作戦を立てるのか。実に不思議でならないが、電撃戦などの様々な戦術を教えた結果、僕が作戦立案の天才だと言うことになってしまい、最初に僕がざっくりと作戦立案し、それを読んで参謀本部が緻密な作戦を立てるということになってしまったのだ。
まぁ、日本の将校はやたらと精神論を押したがるので僕が作戦立案をした方がいいんだけどね。
ということで作戦を考える。
……。
………。
うん。
特にいい作戦思いつかんわ。
アメリカ戦線は防衛で手一杯。
ソ連戦線も冬のせいで進軍不可能。
結果的に残されているのはインドと国教を接するイラン戦線。
だがしかし、イラン戦線にはソ連軍も含めイラン戦線に配備された中東の国々の兵員はそこに配備されている大日本帝国軍の約三倍の数に登る。
いくら精鋭の大日本帝国陸軍といえども、三倍の差を埋めるのはなかなか厳しく、地形も砂漠で余り恵まれているとも言えない。
……詰みなのでは?
うん。
でもイラン戦線以外で攻勢かけれるところなし、かけるしかないんだけど。
僕はイラン戦線での攻勢計画を立案し、参謀本部へと送った。
■■■■■
突如大日本帝国陸軍がイラン戦線にて大規模攻勢を開始。
それと同時並行で空挺降下作戦も実施。
イラン戦線の前線に配備された中東の国々の軍は大日本帝国陸軍の攻勢を受けているため動けず、空挺降下された大日本帝国陸軍部隊の対処のために沿岸防衛をしていた部隊を向かわせた。
それが大日本帝国の罠だとも知らずに。
大日本帝国陸軍が沿岸防衛部隊の数が減った瞬間を狙って強襲上陸作戦を実施。
そしてその作戦は成功を収めた。
速やかに港を確保し、進軍を開始。
空挺降下部隊との合流も果たし、前線に配備された中東の国々の軍の包囲に成功した。
結果的に空挺降下部隊並びに強襲上陸を実施した日本部隊は多くの犠牲を強いられたが、その代わりに前線に配備された中東の国々の軍の殲滅に成功。
大日本帝国はイラン戦線においての絶対的な優位を確立したのだった。
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