第20話万華鏡を除き混んで

小さなころ、綺麗な筒の中を見るとキラキラ輝く魔法の筒をお父さんから貰った。

ボート何時間も見て。

綺麗な物を見ると心が癒されるんだと言うことを学んだ。

辛い時、お腹空いた時、嬉しい時、寂しい時

色んな輝きを見せてくれる。

人間も、ある人にとってはこんなにキラキラ輝いているのかなって。

万華鏡

心を写す鏡みたい

嬉しくなる。

暗い気持ちの時は、眩しすぎてなかなか見れない。短時間しか。

でもね。

私の父は優しすぎた。

この世界で長く生きるには心が弱かった。

父の葬式にも、墓参りにも行ってないです。

場所も知らない。

人は優しく残酷だ。

遺産を全て使い、電話の権利書だけが手元に残った。どこで、眠っているのか。

大好きで、弱くて、釣りが好きで、不器用な私の1人だけの身内。

どうして自殺をしたのか?

祖母がボロボロにしたんだと思う。

償いはしている。

万華鏡の光の束は、色んな感情が乱反射して光っているねかな?

私が持っている父の形見は、万華鏡。

時々私はぼんやりボロボロになった万華鏡をのぞき込む。

父との繋がりを求めて。

優しすぎた。

そのひと言でしか、表現出来ない。

愛情深い人だった。

ツーリングも楽しかった。

父の料理は美味しくて。

今日ふと思い出して、来年父と同じ歳だなって。父の写真や形見を捨てた、母にはなんの感情も無い。

親にはなれずにずっと女だった。

私の夢10年後は素敵な奥さんその10年後素敵なお母さん。中学の時の卒業文集

今は素敵なお母さんで幸せ。

万華鏡を見る度に不思議な光の束を見る度に、何度勇気もらったかなって。

父の作るラーメンは世界一美味しいと思う

私がラーメンが好きな理由。

愛情いっぱいで。

万華鏡は、人間の心模様に見える。

やっと、認められる。

父の死を。

今度は私がお母さんになって、幸せになって欲しい。

海が好きで

海の見えるお墓に埋葬して欲しいと

その受取人は私

なのに、何故か祖母

お金が欲しいんじゃない

私は

父の遺言を叶えたかっただけ

私の親は父だけ

やっとお別れが言える

今私幸せだよ

子供は優しいし

信頼できる人に囲まれているし

家族ってあったかいね。

万華鏡

人は万華鏡に不思議光を持っている

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万華鏡 ハナミ @muneta

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