第17話嘘
2人目。
赤ちゃん愛せるかな?
もう、旦那には一切の愛情が無い。
何故妊娠したのかも、記憶にない。
睡眠薬飲んでる時に、妊娠したのかな?
でも、堕胎はしたくない。
揺れる気持ち。
出産費用の心配は無い。
自分の借金だけ、払おう。
へそくりはあるし。
私は毎日のように、ストレスから来る体の痛みの為に、接骨院に通っている。
先生に妊娠の話をしたら、逆子でも治すと言ってくれて嬉しい。
整体をしてもらい、スッキリ体がして。
夕飯の材料を買いに行く。
今日は、唐揚げとポテトとほうれん草のおひたし。アサリの味噌汁。
ご飯と。こんな生活でも、娘がいてくれるだけで幸せになる。給料の半分は、スロットに消えて、その半分は自分のお小遣いに消えて、その残りを生活費にしている。
いつも行く、スーパーの警備員のおじちゃんは、パンをくれる。
隣りのおばちゃんも、良く食料をくれる。
助けられている。
感謝しかない。
お金が入れば、お返しをする。
旦那は2週間分のお惣菜を作り、実家に帰らす。凄く幸せな時間。
陣痛が来ても、タクシーを呼べばいい。
旦那がいると、拒絶反応が出るようになったけど、私が我慢すればいい。
お金は、置いとけない。
常に隠さないと。
妊婦健診に行くお金も無い。
本当に旦那の事が嫌になった。
私の持っている貴金属全部売って、カバンも、テレビも。
別れなきゃ生き地獄だな。
「別れて欲しい」
そしたら、首を絞められて意識を失った。
どれくらい倒れていたのか、分からない。
とりあえず、実家に帰った。
やっぱり実家には居れなくて、元の家に帰る。家はピカピカで、ご飯も作ってくれた。
変わってくれたんだなって、期待した。
お金はまともにくれないけど。
この頃は、モラハラでまともな思考が出来なかった。操り人形。
陣痛が来て、一応旦那に知らせる。
飛び起きて、旦那の車で病院に行く。
お産も軽く、安産だった。
旦那は一言
「長女の方が、可愛いな」
頭が真っ白に。
なんの為に生きているんだろう?
子供達は幸せにしたい。
真ん中も愛情湧くのに1週間かかったたけど、暖かい家庭を作ろう。
私が全て悪い。
そう思いながら、ベビーカーを押しながら歩いて、ふと上を見ると不眠と書かれた看板が。後になって分かった事だけど、この先生に助けられていた。
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