傘、雨、鈍色の空——滲む情感

鬱屈な雨にレイドの雨蛙とくれば、場の雰囲気にあまり良いイメージを持たないかもしれない。
しかし、最後まで読めばカフェに晴れ間が見れる。

ネタバレしない程度に掻い摘むと、そんなお話です。

小刻みな疾走感を彷彿させる文脈と、作者さんの得意な季節感をはじめとした雨の描写が巧みで、読んでいて心地よかったです。
個人的には、SSではなく長編で読みたいかも。

ともかく、キレのあるSSで没入感を味わえました。