第12話 2年生に。

2年生になった。担任がガツガツした人からあまり積極的ではない人に変わった。これも大きかったのかもしれない。







自分では何が変わったのか分からないが、順位がとても上がった。まず100位あげることを目標にしている。おそらく2学期中には達成できるのではないかと思っている。


なんとしてでも達成したい。去年目標ですら立てるのが億劫だったのに今年は何故か立てた。




私が2年生になったと同時に長男が受験生になった。彼は当たり前のように私が知っている限りの1番頭が良い学校が第一志望になった。その時点で「お前なんかはここの学校は目指せないだろ」と言われていると感じてしまう。というか思われているだろう。




朝長男と母の高校の話をしている話し声で起きてしまった日には最悪な気分だ。他人の学校選びに興味は無いのに同じ家に住んでいるだけで話が聞こえてきてしまう。

あいつ(私)には行けない学校に行く

と言われているかのようにどうしても感じてしまう。



また、母にも同じようなことを感じてしまう。長男の方が頭が良い(事実)から長男だけに期待する。しようがない。事実だもの。でも私も順位を上げているんだ。あと少しで3分の1に入れるかもしれないのだ。でもそんなことどうでも良いのだろう。褒められもしない。聞かれもしない。元々成績を聞く人ではなかったが、弟の成績は興味津々に聞くのに私には興味が無いのだな、と感じた。無関心が1番辛いと言うけれど、こういうことなのだろう。

けれど成績表は出してと言われる。順位には興味がないと分かったがそんなに気にしないものなのか。




もしこの文章が読まれたらどう感じるのだろうか。弁解されるのだろうか。でも興味は全て長男のものだ。それが事実だ。それを弁解されてもこの文章を書いた私が虚しくなる。




母に言うのはやめて、父に言うのは恥ずかしい。だから私は友達に言った。テストの度に順位を言うと褒めてくれる。優しい。





朝起きたら塾の話。朝ご飯の時間は志望校の話。学校から帰ってきたら受験の話。塾から帰ってきたら今日自分が学んだ知識の見せびらかし。







勉強が嫌いな私からしたらとても生きづらい。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る