第25話 優しさ



私は花咲く高原で横たわっている


夏も終わろうとしている季節の中で


妖精達は蝶の羽を背中に付けて

あちこちの花を飛びまわっている


夢見心地で目を閉じると

大地に吸い込まれていく


私は吸い込まれるがままに任せて

大地と同化していく


違うことなく其の時までは

同じ場所で同じ時間を共有していた

誰と?

自然と?

真理と?


気が付くと

大地はしっかりと私を受け入れ後

私を生命の場所に返してくれていた


優しく受けいれ

元居た世界に返してくれる

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