第2話 始業式-七月-
今年の一学期の始業式は七月に教室ごとにスクリーンに映されたタヌキ(校長)の話を聞くというものだった。ちなみに、三週間後には一学期の終業式も同じようにオンラインで行われる予定だ。
こうなったのは言うまでもなくコロナのせい。
多分、世界中誰でも知ってる言葉になってると思うけど、一応説明すると、日本での感染も二〇二〇年二月には問題化し、私が通っている高校も三月の学年末考査を実施せず臨時休校になった。当初、四月からは今まで通りの生活が戻ってくると思っていたけれどそんなことはなく、緊急事態宣言の発令、東京オリンピックの延期、ついでに私たちの沖縄修学旅行も無期限の延期が決定した。そして、三か月近くに及ぶオンライン授業の末、七月に学校が再開した。
クラス替えも知らない間に済んで、マスクの下は全然知らない人たちと自己紹介をしている。
ぶっちゃけ、人の顔を覚えるのは苦手だし、女子(自分もだけど)はみんな同じような前髪の形をしてるせいで、全然覚えられそうにない。
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