ジャンルを学ぶ

1:異世界ものについて

1・異世界ものを読んで学んだこと(異世界転生)

 Twitterでレビュー活動を始めたのは、2021年の2月ごろなんですよね。その前の年の11月に特殊企画はやっていたのですが、これはホンの一部しか読まない。なので異世界ものを初めて読んだのは2月以降なのです。


 今でこそレビューを書くためにいろんなサイトのアカウントを持ってはいますが、元はエブリのみだったので、現代ものを読む機会が圧倒的に多かった。自分は現実主義なので、ファンタジーは苦手だったんです。

 面白いか面白くないかというのは、知識で決まると思っています。お笑いを例にとると分かりやすいでしょうかね。元ネタ知らないと笑いどころが分からない。知識がないと、基準が分からないということでしょうか。


 そうですね。子供の頃みた映画を大人になってから観たら、面白かった。こういう経験はないでしょうか? また逆に、子供の頃あんなに面白く感じたことが、大人になると何故面白かったのか分からない。これは知識というよりも共感によるものです。

 人は絶えず成長していくもの。そんなわけで何を面白く感じるかは、その人の知識や経験などによると思います。


 前置きはこの辺にして。


 そんなわけで”異世界もの”の存在を知らなかった自分は、Twitterでレビュー活動を始めてからそのジャンルの存在を知りました。いつの時代もそうだと思いますが、新しいものは流行りはするけど、下に見られる傾向がある。それはさておき、このジャンルには三種の傾向があることを知った。


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 異世界ものには”転生・転移・召喚”という種類がある。

 俺は初め、異世界ものには転生という種類しかないのかと思っていた。ある時、それが勘違いであることに気づく。気づいたきっかけは、レビューを書かせていただいた作品が異世界転移だったことにある。理解が深まるとなかなか面白いジャンルだなと感じた。


 まず、異世界転生について。

 これはある世界で亡くなり、別な世界で生まれ変わるというもの。

 小説というのは、いかに必然性で成り立っているか? というのが大切なのではないだろうか?

 これは俺がレビューを書いていて感じていることであり、俺個人の考えに過ぎないわけだが。


 では異世界転生ものでの必然性を何処に置くか?


 異世界ものというのは、あくまでも【A世界からB世界へ】何らかの理由により、移動しますよ、ということを指示しているに過ぎない。

 しかしながら、この三種はどれも必然性の内容が違うのではないかと思う。

 


 転生の場合は生まれ変わる理由が必要。

 ここで二つの方向性があるのではないかと感じた。

1*新たな世界での重要人物となる。

2*以前の世界ではなし得なかったことを成す。


 いろんな作品を拝読させていただいたが、記憶を持ったままである、あるいは記憶が戻ることにちゃんとした理由付けがなされており、それが必然的である作品は面白味を感じる。異世界転生ものはヒューマンドラマというジャンルでもあると思う。

 ただ、チートのイメージが強いからなのか、他のジャンル書きから下に見られている印象。だが、自分の拝読した作品の中にはチートスキルを持っていて無双というのはほぼない。


 面白かったのは、チートスキルを必須(必然である)とした作品。これは主人公が不幸な体質な為に、チートスキルがないと直ぐに死んでしまうという相殺もの。自分のせいで周りが不幸になってしまう苦悩と戦う主人公の姿に涙しました。良作です。

 他にも、転生したらチートスキルを持っていたが、絶対にバレたくない。今度こそは平和に暮らしたい! と願う主人公の物語。これはミステリー要素も含まれるのでは? と感じたほど面白いなと思いました。


 つまり、異世界転生もの書こうとしたら、異世界で生まれ変わる理由に重きを置いて発想すればいくらでも話は思いつくということ。1で考えるか、2で考えるかでも変わって来る。そして、異世界と元の世界に繋がりを見いだすか、切り離すかでも物語の方向性は変わって来る。面白いジャンルだなと感じたわけです。

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