第19話 『目的じゃァァァァ!!』



「それでお主は何をやる気なんじゃ?」




 とも子に問われたシゲルは占拠されたビルを見つめる。




「復讐です」



 そうシゲルは告げる。彼の目には覚悟が見える。それを見たとも子は止めようとはしない。




「懐かしい。なき夫を思い出す」




 そう言うと、とも子は箒を手にする。




「攻め込むんじゃァァァァァ!!」




 そして一人真っ先に突っ込んでいった。




 さすがに一人で行かせるわけにはいかないと、シゲル達も後を追う。




 警察の包囲を無理やり通り抜け、ビルの前に立つと、とも子は大きく息を吸う。




 そして勢いよく息を吐くと、凄まじい風が発生して、ビルを破壊した。




 あまりの光景に見ていた皆は唖然とする。




「これで何もかも綺麗に終わりじゃ」




 とも子が親指を立てて満足げにしていると、瓦礫の中から人質にされていた人たちが現れる。




「私たちを殺す気か!!」




 全員無事だったようだ。しかし、瓦礫の中から人質とは違う人物が出てくる。

 髭を生やしたスーツの男。デパートヤマネの社長だ。




「よくも、俺の計画の邪魔をしてくれたな」




 それを見たシゲルは目の色を変える。知り合いのようだ。

 シゲルに気付いたデパートヤマネの社長は鼻で笑う。




「まだ俺の追っていたのか? 貴様では私を殺せんよ」




 シゲルは銃口を向けるが、抵抗する様子はない。




 そんな中二人の間にとも子が割って入った。




「お主がデパートヤマネの社長じゃな」




「いかにも。貴様は店長を倒したババアか」




「貴様もあの世に送ってやるわい!!」




 とも子が襲いかかった。




【後書き】


 久しぶりに書いた。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る