家猫になったシロ太6 生還!!

シロ太君が行方不明になった。


きっかけは、雄猫バトル。

最近台頭してきた雄猫が、性格がすこぶる悪いそうで。

地域猫のサバトラ兄さん達のエサ場を独占した為、

自宅周辺から、サバトラ兄さん達の姿が消えた。


世話になったサバトラ兄さん達の為に!

義理猫情に篤いシロ太君は、性格の悪い雄猫に戦いを挑んだ。

が、脚を負傷して帰宅。負けてしまった・・・。

義理猫情だけでは勝てない猫界。甘くない。


家で安静にしていればよかったのだが、

バトルの興奮状態が続いたままのシロ太君。

<このままここにいたら、ヤツが来る!やられる!!>と、

思ってしまい、家から逃走(家の中が1番安全なのに・・・)

そのまま、行方不明になってしまった。


行方不明から2日後。シロ太君に呼び掛けてみる。

「シロ太君、家に帰ろう。お母さんが待ってるよ。帰れる?」

<うーん・・・帰れるかは半々> マジか(-_-;) 霊気注入。


4日目、5日目。シロ太君に呼び掛けるも、返答なし。

浮かぶのは、草むら?っぽい所で横たわるシロ太君の姿のみ。

傍に猫が2頭いて(顔や柄は視えない。猫らしいシルエットのみ)

大丈夫?と、顔を近づけて心配している風。

引き続き、霊気注入(複数人でやっている)


7日目。シロ太君の姿は、横たわったまま。

<オレ、ホットケーキも食べれたし。

 このまま旅立っても、悔いはない>

シロ太君の思念らしきものを受け取る(声ではない)


でもまだ、死んでない・・筈。

最後の望みをかけて、霊気注入。

「シロ太君、帰ろう。お母さんとお父さんが待ってるよ。帰ろう」


ふっと、シロ太君の意識が戻った。

「お母さんのオレを呼ぶ声が聞こえる。

 シロ太~。シロ太~って呼んでる。

(朝夕、飼い主さんはずっと、名前を呼びながら周辺を探してました)

 オレが動けない時も、オレを探してる声は聞こえてたんだ。

 オレ、お母さんの所に帰る!」


数時間後。

シロ太君は、家に戻りました。

痩せ細り、脚も地に着けない状態だったけど、

生還!!!

良かったぁ~~~~~(ノД`)・゜・。



家に戻ったシロ太君は、お母さんに全身でスリスリスリスリ・・・。

<みや~お。みや~~~お。みや~~~>(副音声でお送りします)

(お母さん、ボク戻ったよ。褒めて、褒めて~)

そりゃぁ褒めますとも!!お母さんは全力でヨシヨシヨシヨシ♪

<みや~~、みや~お>

(お父さん、オヤツ!)

オヤツ入れを持ったお父さんがスタンバイ!


この日、シロ太君はこの家に来て初めて、

お父さんとお母さんに、全力で甘えました。


お気づきでしょうか?

シロ太君は、オレではなく、ボクと言ったのです。

心から甘えたから、ボク?( ̄▽ ̄)


「シロ太君、よくぞ戻った!エライぞ~!!」と安堵していた時、

シロ太君が、しれっと爆弾投下。


<あのさ・・・小さいコ、連れて来ていいかな?>


はぁい??

仔猫を家に連れてきたいってこと??知り合い???


飼い主さんに確認した所、

シロ太君の傍に茶トラの仔猫がいたのを見たことがあるそうな。


「小さいコって、茶トラの仔猫のこと?

 動けなかった時に傍についていてくれたのは、この子?

 ノラ猫なの?」


<そう、その小さいコ。とっても良いコなんだぁ。

 オレはこの子に、猫としての生きていくノウハウを全て教えてやりたい。

 ノラではない。もうすぐ親から独立する時期になる。

 お母さん、この子、うちに連れてきていいかな?>


他でもない、シロ太君が連れてくる子ならと、お母さんは承諾。


ホントに茶トラを連れてくるのだろうか??

仔猫は、雄だろうか?雌だろうか??

まだまだシロ太君から、目が離せません( ̄▽ ̄)


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