その17 訓練義足作成
弾性包帯で足の形状を整え続けてしばらく。
3月中旬にようやく義足を作ることになりました。
義足の作成には3段階あります。
まず作るのは訓練義足。
文字通りリハビリのための義足で、短期間しか使いません。
その後作るのは仮義足。
これは退院後の日常生活にも使います。
義足を履いて歩き始めると、断端部分の形状が大きく変化します。
そのため、一年経つか経たないかくらいで本義足を作成します。
仮義足までは基本的に健康保険で作ります。
なので3割負担。
私の1セットは実費で45万円。
それを一旦支払い、後で市役所に請求して3割負担以上の分を返してもらうことになります。
それ以降の義足は障害者自立支援法の適用になります。
この場合は原則1割負担。
あとは世帯収入によって上限が決まります。
たとえば1割負担で35000円となったけれど収入が少ない場合はそれによって値段が下がってくるということです。
これを「福祉でつくる」といいます。
義足ってどういう仕組みなのか、について少し。
仮義足と本義足の足挿入部分は肌色に作られていて、足首の辺りもウレタンで覆われていますが、訓練義足は半透明。
足首付近のウレタンもありません。
とってもメカニカルに見えて、こういっていいのか分らないけどかっこいいです。
。
足と義足を固定するためには道具です。ライナーというのを使います。
先に付いたピンており、義足内部に差し込むことで固定されます。
吸着型だったかな。ピンが付いていないタイプもあるようです。
義足内部には底に穴(ソケット)にが開いており、ライナーについてるピンを差し込みます。
ライナーの上に履き、足と義足の摩擦の軽減をしてくれるのが断端袋。
靴下みたいな感覚です。
義足がゆるい場合にも履きます。
大体こんな感じ。
作成のため、足の型を取りました。
ピンの付いていないライナーの上にラップを巻き、石膏をペタペタ塗っていきます。
足の長さはメジャーで。
できあがるのには1週間。
完成した義足を見たときの第一印象は「かっこいい!」でした。
早速履いてみます。
先に書いたとおり、ライナーの先のピンをソケットにまっすぐ刺さないといけません。
そのため、ライナーもまっすぐ履く必要があります。
なかなかうまく履けなくて、何度も脱いだり履いたりを繰り返してようやくまっすぐに。
ライナーを履くのは初めはなかなか慣れませんでした。
今は酔っ払ってても履けますが(笑)
無事義足も装着して立ってみます。
立てた!
立てたけど痛い!
これまで足の裏じゃなかったところが足の裏になってるわけなので、当然痛いです。
義足を履くと不思議なもので、本来ないはずのところが痛いんですよね。
ないはずの足首が痛くて痛くて、本当に歩けるようになるのかなぁ、と不安でした。
立ってる感じも実に微妙。
片方だけ厚底ブーツ履いてるような感覚。
そして、義足で歩く訓練が本格的に始まったのでした。
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