第22話 バタフライ

「バタフライの集団?日本では珍しいわね」

「それが都内のあちこちで出現してるのですよ」

ピィジジ無線からも声がする

「しかも燐分をかぶったものはお岩さん状態らしい」

「ひぇー怖い」

「火炎系の者を出すのはいつでもできるようにしとくけど

それって集団焼いてもまたでてくるのでは?」

「どっかに元がありそうな気がするなぁ」

ピィジジ

「元か…文ちゃんいる」

「呼んで来る」


そういって文子さんの部屋まで呼びにいく

とんとん「文子さん手空きますか?」

「ちょっとまってくださいねー」

まっていると文という字150センチほどのでかさが

歩いてくる、鏡を通すととてもきゃしゃなかわいい子なのだ

ひとえに私の目が異常なのである

「ちょっとつきあって」

「はーい」


そして一回の管理室に降りてくる

ジジ

「呼んで来たわよ」

「文ちゃん悪いけどこれからバタフライの集団

発生した場所を上げていくから点座標にして

中心を割り出してくれる」

「わかりましたけどバタフライって?」

「今集団で発生している怪奇現象だよ」

文子は私をみて

「バタフライって何?」

「あー蝶々よ蛾かもしんないけど」

「あーはいはいわかりました」

「パソコン借ります」

「はいはい。点座標作りますデーターください」


それから一時間ほどかけて点の集中している所がでてくる

これはL地区が発生場所だと思われますね」

ジジィ

L図書館L図書館応答願います

「こちらL図書館になります。何かご用達するものでも?」

「そんなのんきなはなしじゃない」

「2日ほど前から騒がれているバタフライの発生地点が

L区にあると思われるんだが」

「調査できるかね?」

ピージジィ

「調査はできるとおもいますがL区の攻撃陣となるとかまいたち

と火吹きひょうたんくらいになるとおもいますよ」

「五右衛門は?」

ジジッ

「蝶1匹一匹きるのですか?」「集団殺戮技はないのか?」

「たぶん本人が1:1を望んでるタイプなので…」

「それもそっか」「じゃあ風吹かしだ」

「向かってくる雑魚全部追い払って本体一匹倒せないかな?」

「でもどこにいるんですか?」

「だからまずそれを探してほしいのだけれど…」

「ああそういうことでしたね。すいません。」

「燐分にかからないでね。ただれるから」

「難しいこというのですね。蝶の大群だらけですよ?」

「そうなる前に対処してほしかった…」

「すいません。蝶が害をなすとは思わなかったもので」

「まぁこっちからも応援だすわ」

「B区が一番妖怪?いるしね」

「正確には退魔師だな」

「です」


「ということでお手伝いにいくのだけど誰が出れる?」

「炎系はほしいわね私と燈紫だすわ」

「風塵刃を使えば俺も参加できるだろう」と千一郎さん

「私も風巻を使えます」とこれはかえでちゃん

「かえでさん虫取り網の網だけ炎に変えることできる?」とかずみ君

「できるよ」「じゃあ俺も参加する」とかずみ

「むしとりあみで蝶の集団捕まえるの?大変くない?」と私

「五つくらい使って動かしてみたいんだ。駄目ならひっこめるから」

複数操作か難しいことに挑戦してくる

「ママ僕もいくー」「輝にはむずかしいわよ群れを沢山相手するの」

そういうと輝は両手でばぢばぢはちと雷のかごを作った

「ね?だめー?」「わかった燈紫ちゃんと一緒に居て守ってあげて」

「はい」後集まってきてるのはかほこちゃん

「水で集団を一定時間囲むことは可能?」

「はい。時間かかりますが溺れ死ぬとは思います」とかほこ

「じゃあそんなところね雄一郎はボスがでてくるまで後ろ下がってて」

「わかったボスがどんなのかは知らないが」

「だれも知らないわよ」


こうしてバタフライを止める快進撃が始まった

くれば炎で焼き尽くす燈紫と火炎姫

炎の網と水泡で対応するは5個ほどを同時に器用に扱うかずみにかほこ

風塵刃に風巻は渦巻きとなって蝶の体をひきさく

他所からも応援が来てる風神雷神なんて滅多に動かない方々のお出前に

今回の規模の広さがうかがえる本が白くなった時以来じゃなかろうか?

いやあれは特殊だったからたこもどき以来というべきか

輝も起用に雷の網をつくっては縮め粉砕していく

何処が中心かわからぬが多い方多い方に進んでいく

燐分にかかるものも少なくなく私もその度に治癒をかけていく

こんなに忙しいのは久しぶりかもしれない嬉しいことではないが


そしてたどりつく人一人入れるかの祠ができあがっていた

中に美しいと表現してしまっていいのだろうか

絶世の美女と称してもいいくらいの人が立っている

背中に蝶の羽がついているが…

そんなことを考えていると銃声が聞こえる

あ、雄一郎…我にかえる

しかし手ごたえは無かった顔半分がなくなったと思ったら

蝶が沸いてもとの顔に戻った

もう一度銃声今度は胸にこれも体半分がなくなったと思ったら

蝶が生まれてふさがっていく

その間にも女は蝶を口から吐き出し群れが迫ってきて

みんなおおわらわだ風は吹くは炎は舞うは水は飛び散るわ

それでも数が減ったきがしない

「弱点はとこだ」

「全部破壊してみてはどうだ」と風神雷神が前に出る

雷と風の渦巻きが女をふきとばす跡形もなく

これで終わりと思った瞬間

蝶が1匹生まれた2匹になる4匹になる8ひきになる…

冗談じゃないあっという間に女は復活した

蝶はどこから生まれてきてるんだ

大元はここじゃないのか?

ふと思ったことがあった生まれてくるのが自然じゃないなら

私は人一人分の治癒幕を女にかけた

「ひぃーっっっひぃーっっっ」そんな悲鳴を上げている

いけるかもしれない治癒幕100%真っ青な中は見えないが

群れをなした蝶が粉々になって落ちていく

シーン今までの騒がしさが嘘のように消える

「結界はずしていいと思う?」

「最悪また復活するだけだ。開けちまえ」

雄一郎に押されて結界を溶く

1分3分5分10分何事も起きない

「やったー!」

存在自体が不自然だったんだだから自然にもどされると

滅びるしかなかった

「さて帰ろうか今日のところはね」

「今日のところは?」

「あの祠最近掘られたものだよ」

「そしてその空間に湾曲した空間が繋がってた」

「私たちの世界にはいない生き物が召還されてたことになる」

「ならばどこかに召還した召還師がいなくてはならないな」

「そういうこと」

「片付けるまで何がでてくるかわからない」

「でも同じ理屈でまた片付くんじゃないのか?」

「治癒の力で消えたのはとてつもなく不安定な存在だったからよ」

「犬がいる世界に狼を召還しても治癒じゃ消えないわ」

「違う存在としても不自然な存在ではないからね」

「とにかくおつかれさまでしたー!!」

各自自分の家に向かう私たちもぞろぞろと

何かが沸々と沸いてきそうな嫌な感覚を抱えたまま

「あ、忘れるところだった」

私は町を覆いつくすほどの結界を張る千一郎さんに消去結界を

乗せてもらって作業終了ほとんどの人は蝶のことを忘れたはず

ともかくもこれでめでたしめでたし


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