第4話 続・北海道変人王国

 最近、残業ばかりで忙しくて、帰宅したらほぼ何もできないんですが。


 前回に続き、北海道の話。

 漫画「ゴールデンカムイ」には、変人ばかり出てきますが、実際あながち「嘘」と言えないのが北海道。


 何故なら、北海道に移住した人たちってのは、相当「変り者」だから。何しろ明治時代や大正時代に、わざわざ「故郷を捨てて」新天地に移住したわけです。

 しかも当時、「海を越える」ことだけで「命がけ」だったのに、さらに慣れない強烈な寒さ。


 今みたいに防寒設備もストーブもなかったから、移住した人たちが、寒さでバタバタ死んだり、ヒグマに襲われて死んだ、という話がいっぱい残ってます。


 中には、北海道が流刑地だったため、囚人を死ぬまで働かせて、強引に作った道路なんてのもあります。


 その道路。

 バカみたいに広いのが北海道の道路の特徴ですが、これはもちろん、本州以南とは違い、「街」から作るより「道」から先に作ったから。


 あと、冬は雪に覆われ、除雪が大変なので、わざと大きく作っているというのもあるそうです。実際、冬は雪が道路脇に積もって、道が狭くなります。


 なので、内地から来た人も、北海道人も、ちょっと郊外に行くと、飛ばす飛ばす。北海道にも高速道路はありますが、正直「高速なんていらない」と思うくらい、下道で80キロ、100キロと出せてしまうわけです。


 そのため、「事故ったら即死」というのが多く、東京みたいにちょっと接触みたいな事故より、死亡事故が多いのです。


 北海道の広さを知るエピソードとして。


 私が2019年に北海道に行って(というか帰って)、富良野のキャンプ場に泊まった時。


 管理人さんに「この近くに日帰り温泉ってありますか?」って聞いたら「あるよ。20キロ先」と答えが返ってきました。


 東京で20キロ先なんて、下手したらバイクで1時間はかかります。けど、北海道は広いし、交通量も少ないので、その20キロが「近い」という北海道人の認識ですね。


 私は札幌出身なので、そこまで「20キロが近い」という感覚はなかったのですが。


 実際問題として、あまりにも広すぎて、道が真っ直ぐで、信号機もないので、道東や道北あたりをバイクで走ると、正直「眠く」なります。


 車だとなおさら。それくらい単調な道なので。


 ただ、「日本的でない」という部分は確かにありますね。


 毎年、今頃(夏)になると、ライダーの多くが北海道に渡り、コロナ禍にも関わらず、渡っている人もいるようですが。


 札幌はともかく、地方に行けば、確かに「人がいない」くらい過疎地域なので、行きたくなる気持ちもわかります。


 もっとも、真冬になると、ひどいところではマイナス20度を下回ります。私はマイナス15度くらいまでしか経験したことないですが、そのくらいになると、「肌が空気に触れている」部分が「痛く」なります。


 いわゆる「しばれる」状態で、寒さを通り越して、「痛く」なるので、肌が触れるところは全て防寒します。


 あと、北海道人は、意外と「寒さに弱い」です。これは室内が完全防寒で、一家に一台どころか、2台や3台も石油ストーブがあったりするので。


 家の中にいる限りは、寒さを感じないわけです。


 逆に言うと、冬に外に出る時は、相当の覚悟で防寒していきます。


 面白いことに、北海道出身だからか、私などは本州に移住してバイクに乗っても「どうせ北海道より寒くないだろ」と甘く考えて、秋に薄着で長野県の山に行って、後悔したりします。


 まあ、「日本で一番寒い」地域だから、「ナメて」しまうわけです。


 なので、実際、バイクで真冬に首都圏で路面凍結してて、滑ってコケたりしてます。


 それでも、「雪が降らない、積もらない」だけで、一年中バイクに乗れる東京は、便利だとは思ってます。


 冬に乗れないから、とバイクのバッテリーを外す必要もないので。


 ちなみに。北海道にも一応、バイク屋はあります。ありますが! 冬は「誰も」バイクなんて乗らないし、買わないので、冬になると、彼らは仕事がなくなります。


 なので、不思議とバイク屋が「除雪機」を売ってたりします。要は除雪機にも電動のものやエンジンがついているものがあるので、同じということなのかも。


 もっとも、最近は地球温暖化で、北海道でもクーラー使ったり(私が子供の頃はクーラーの存在自体がなかった)、夏に30度越える日が増えましたし、冬も昔ほど寒くならないらしいです。


 逆に言うと、このまま地球温暖化が進むと、将来、北海道の方が快適になるかもしれません。


 とにかく、東京の夏は「暑すぎる」ので。


 次回こそ、まともなツーリング話をします。

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