だってかわいい妹だもの。

そう言われて僕は生徒会室へと足を踏み入れた。

部屋に入ってすぐ目に入ったのは向かい合った2つの長い机で、その奥にはクリップでまとめられた書類の束が置かれた机がもう1つあった。

壁側にはたくさんの書類が入っているであろう棚が部屋の端から端までぎっしりと並んでいた。

そんな感じで初めて入る生徒会室を眺めていると、お姉ちゃんが向かい合った机の片方に向かって椅子に座り、


「まぁまぁこっちに来て座りましょう。話はそこからよ。」


そう言われて僕と千尋はお姉ちゃんの隣に座る。

話って多分僕のことだと思うんだけど...


「で、お姉ちゃん、今から何を話すの?大体検討はついてるけど...」


「多分千秋が思ってる通り。今日お昼までの過ごした感想について聞いてみようと思って。」


「うーん...なんか周りの反応が予想外にいつも通りだったから特に変わった感じはなかったかなぁ...」


「そう、千秋がいつも通り過ごせているのなら良かったわ。」


お姉ちゃんはほっと安心したように言った。


「じゃあお昼ご飯食べましょうか。」


「ん、学校で一緒にご飯食べるの久しぶり。」


千尋は少し嬉しそうに言う。


「そうだね、学校は友達とご飯食べるから...」


たまにはこうやって兄妹皆揃ってお昼ご飯を食べるのもいいな、なんて思いながら

僕たちは他愛ない話をしながらご飯を食べた。




ご飯を食べ終わって少しした後...


「そろそろ教室戻ろっか。」


「ん、そうする。」


「そう、私は少し生徒会の仕事をしてから戻ることにするわ。」


「そっか。じゃあまた放課後だね。」


「ん、ねぇねぇまた後で。」


「ええ、じゃあまた後で。」


「うん、また後で!あ...あと僕のこと心配してくれてありがとう。」


「そんなの当たり前じゃない。私の可愛い妹なんだから。」

と、軽くはにかみながらそう言った。


...いや妹じゃないからね!?...いや今は妹だけど...

と心の中でつっこみながら僕と千尋は部屋を出た。




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