超異世界戦隊XXリバイバーズ

葵流星

XXリバイバーズ

目が覚めると俺は変な空間に居た。


「なっ、なんだここぉ!」


おかしい、昨日はエルフのアイリスとデートしてたのに!


「ん?なんだ貴様?もしや、存在XXの使者か?」

「いやっ、ちげぇよ!ライフル向けんなよ!なんだよ、ダブルエックスって!アダルトショップか!」

「あの、スーパーダブルエックスを知っているとは!貴様日本人か!」

「…えぇ。」


なんだ、この金髪の幼女は…いやっ、こいつはもしかしたら俺と同じ日本人か?


「…もしかして、無垢な幼児に自身を移すことで不老不死的なことをやっている感じの変態ですか?」

「違う!転生したら孤児院の少女だっただけだ。」

「なるほど…〇ナニーしました?」

「するわけないだろ!ぶち殺すぞ!転生前は会社勤めだ!」

「なんで、死んだんですか?」

「部下に線路に落とされた。」

「誰か!助けてぇ!こいつ、絶対やばいやつだよ!」

「待て、待て…いやっ、私は常識人で…。」

「血液型は?」

「B型だ。」

「やべぇ、完全にサイコパスじゃん…。ああ、もう早くここから抜け出してぇ!」

「B型イコールサイコパスは決めつけすぎるぞ!」

「ようっ、大丈夫かあんた達?」

「ん?」


そこには、全身黒づくめの剣士が居た。


「ちょうど、良かった!早くここから出してくれ!」

「待て待て、まだイベントのフラグも経っていないのに…。」

「少年、そいつから離れろ。ゲームマスターかもしれん。」

「ゲームマスター?いやっ、君らもプレイヤーかNPCじゃないのか?」

「…貴様、何を言っているんだ?」

「おかしいなぁ…ここもゲームの中だと…いやっ、ゲーム機外して寝たはず…?」

「ああ、もうわかったよ!お前もここに舞い込んだんだな!元の世界から!」

「…。噓だろ、デスゲームっていう現実なのか…。」

「そのようだ。」

「…うわぁぁぁぁぁぁぁ!ごめんな、雪!許してくれ!」

「うわっ…。」

「よっぽど、酷いことがあったんだろう…。そっとしておいてやれ。ああ、自己紹介がまだだったな、エヴァ・シュナイダーだ。」

「俺は、五十鈴隼人です。死に戻りの能力者です。」

「そうか…。私は魔導騎空兵だ。」

「パンツじゃない系の人ですか?」

「まあ、そういうところだ。」

「ところで、あなたの名前は?」

「こらっ、そういうのはマナー違反だぞ。」

「なんでだよ?」

「ガチ恋してたVが男だった時の絶望感を味わう羽目になるぞ。」

「でも、おっさん…。」

「おっさん言うな!」

「やれやれ、妙なことになったな。」

「誰だお前!」


なんか、顔の整った同い年くらいの少年が出てきた。

やたら、白色が多い。


「僕はアルト。名門アルゴルゴ魔法学校に通う生徒だ。」

「なるほど…本名は?」

「…マナー違反だ。」

「キレんなよ…。」

「ふふふ、ここには私たち5人のようだ。」

「…ああ、もう疲れた俺は寝る!」

「なっ!まてっ、この僕の話を聞かないのか!」

「本名は?」

「ひぐぅ…。」

「こらっ、隼人!貴様はユーザーネームに敬意を払ったなどうなのか?」

「…ぅぅ。どうせ、俺は雪を救えなかったクズだ。」

「…。」

「ああ、もう…アーカイブ、ここからの脱出方法を。」

「不明です。」

「僕の名前はレイ、転生者だ!助けてくれ!」

「…仕方ない、エヴァ!俺を撃て。」

「わかった。」


「…ただいま。…噓だろ。」

「ああ、隼人…おかしな私が殺したばかりなのに…。」

「おかしい、死に戻りのはずなのに時間が進んだ。」

「なら、俺が!フラッシュ!」

「…暗いままだぞ。」

「…俺、ただの痛い人じゃん。」


そんなわけで、5人がそれぞれ何とか逃げ出そうとしていた時周囲が急に蛍光灯のような光に照らされた。


「なんだ…。」

「これっ、ガ〇ツ的なやつ?}

「ああ、懐かしいね。」

「やあっ、諸君!」


急に、スーツ姿で眼鏡をかけた黒人が現れた。


「なんだ、お前は!」

「XXの手先か?」

「いやっ、私は彼よりも上位存在だ。こんにちは、デッドマンの諸君。」

「俺は、死んでないぞ!」

「そうだね、セイヤ。君は確かに死んでいないが君の生殺与奪の権は私が握っている。」

「何!」

「遺体で発見されたくないだろう。」

「くっ…。」

「単刀直入に聞く、貴様は何で目的はなんだ。」

「私は、クラミツハの仮の姿だ。目的は、君らに世界を救ってほしい…ようするに、ヒーローになれということだ。」

「なるほど…俺は、何もしなくて言い訳だ。」

「貴様は死にまくって最適解にたどり着くつらい役だろうに…。」

「まあな…。」

「場所はニューヨークだ。まあ、なんやかんやあって君らを集めたのだが、チーム名はダメンジャーズでいいか?」

「なんだ、そのネーミングセンスは!オットーでももっと言いのが思いつくぞ!」

「いやっ、君らじゃア〇ンジャーズっぽくないから、どちらかというとアルトはなんか女遊びしてそうだから、ハメ〇ジャーズで、スライムと女体化したおっさんがいるからS〇Xフォースとか。」

「品が無さすぎるぞ!」

「じゃあ、超異世界戦隊XXリバイバーズにするわ。」

「僕ほどでもないけどいいんじゃないかな。」

「それと、スーツを用意した。」

「なんで、黒なんだ?」

「君らが好きそうだからだ。」

「どれどれ、俺のスーツは…。なんだ、このボタン。」


ゴトっ


「ひっ…。」


「ん?あれっ、今死んだのか?」

「君のスーツは自殺装置が組み込まれている。レーザーで首を焼き切る仕組みになっている。」

「でも、今…隼人死んだよね?僕の見間違えじゃないよね?」

「ああ、そうだなスライム君。確実に首が落ちたのに消えた。」

「敵は一週間後に来る、準備しておけ。」


瞬間、眩しすぎる光が視界を襲った。


「…ここは。」

「アーカイブ。」

「ニューヨークです。」

「んで、これからどうする?」

「僕は武器を作るよ。」

「俺は、ニューヨーク観光。」

「面白そうなゲーム探し。」

「透明人間で色々と…。」

「私は弾薬が欲しいな。」

「それなら、僕と一緒に居ようよ。」

「盛るなよ、おっさん。」

「ふっ…貴様は何をするんだ?」

「一回目だから、遊びまわるよ。なんか、財布に金があるし。」

「よしっ、それじゃあ…みんな!」


「「「一週間後に、ニューヨークで!」」」



一週間後

「エヴァ…。」

「やっとその名で呼んでくれたな少年。」

「今、助け…。」

「ここで助けてもダメだろ…。」


空に開いた穴からエイリアンが攻めてきた。

エイリアンは、アルト、レイ、セイヤを殺し、俺とおっさんの2人がまだ生きていた。


「死んでくれ…。もう一度、やり直すんだ。」

「…じゃあな、エヴァ。」

「…ああ。」


パンッ!


「んで、これからどうする?」

「僕は武器を作るよ。」

「俺は、ニューヨーク観光。」

「面白そうなゲーム探し。」

「透明人間で色々と…。」

「私は弾薬が欲しいな。」

「それなら、僕と一緒に居ようよ。」

「…おっさん。」

「ん?どうした…なぜ、泣いている。」

「おっさん!」


俺は、中身がおっさんの幼女に抱きついてしまった。


「なっ、こら!」

「おっさん、あんたは7日後に死んだ!」

「戻って来たのか!」

「よしっ、それならシェア!」


アニメのコマのようなものが宙に表示された。


「これは、情報魔法で相手の記憶にアクセスできる。」

「じゃあ、僕たちは…死ぬの?」

「死ぬ。」

「どうすれば…。」

「パワードスーツを作るしかない。」


「「「…それだ!」」」


一週間後

「…へへっ、痛いな。」

「レイ、なんで俺なんかを被った。」

「僕が僕だからさ。」

「…レイ。」

「ごめん、やっぱりハッピーエンドがいいや。」

「!」

「…君が戻ってもこの世界は続くんだね。」



「んで、これからどうする?」

「僕は武器を作るよ。」

「俺は、ニューヨーク観光。」

「面白そうなゲーム探し。」

「透明人間で色々と…。」

「私は弾薬が欲しいな。」

「それなら、僕と一緒に居ようよ。」

「…アルト、俺にシェアの魔法を…。」

「なんで?」

「2回目だからだ。」


一週間後

「大丈夫か、アルト?」

「治らない…。」

「なんでだ!お前はチート級の魔法使いだろ!」

「死ね時は死ぬんだ。」

「…こらっ、生き残ったんだろ、お前は!」

「…結局、告白できなかった。」

「してこいよ!ほらっ、まだ大丈夫だろ!」

「…。」

「くそっ!」

「キシャア!」




「んで、これからどうする?」

「僕は武器を作るよ。」

「俺は、ニューヨーク観光。」

「面白そうなゲーム探し。」

「透明人間で色々と…。」

「私は弾薬が欲しいな。」

「それなら、僕と一緒に居ようよ。」

「3回目」

「ん?どうした…。」

「また、死んだ!みんな、死ぬんだ!」

「落ち着け、攻略法があるはずだ…。」



一週間後

「…はあはぁ。」

「大丈夫か?」

「…セイヤか?今回はみんな、生きて…えっ。」


崩れたビルがアルト、レイ、セイヤに降り注いだ。


「…ここが、俺の終着点だ。」

「3人死んだだけだ!まだ!」

「クリア条件が違ったんだ。…ここが終点なんだ。」




「んで、これからどうする?」

「僕は武器を作るよ。」

「俺は、ニューヨーク観光。」

「面白そうなゲーム探し。」

「透明人間で色々と…。」

「私は弾薬が欲しいな。」

「それなら、僕と一緒に居ようよ。」

「…。」

「ん?どうした…。おい!」

「どうしたんだ、あいつ?」



56回目



247回目



38903645回目

「んで、これからどうする?」

「僕は武器を作るよ。」

「俺は、ニューヨーク観光。」

「面白そうなゲーム探し。」

「透明人間で色々と…。」

「私は弾薬が欲しいな。」

「それなら、僕と一緒に居ようよ。」

「…アルト、シェアの呪文を。」

「なぜ、それを…わかった。」

「…シェア。…お前、こんなに…。」

「どうした?」

「7日以内に死亡している。」

「でも、一週間後って。」

「いやっ、これは…レイ!あそこの露店でホットドッグ5つ、今すぐ!」

「…なに?」

「早く!」

「…わかった。」

「なあ、隼人。見つけたのか?」

「ああ…正真正銘の一通りをな。」

「項目数15479…かなり多いよ!」

「ああ、これで最後だ!」


1日目

アルト、エヴァ米軍基地を支配下に。

2日目

隼人、黒猫を最初に撫でる

3日目

スパイを暗殺

4日目

18時に、ピザを頼む

5日目

警察官を支配下に

6日目

みんなで、パーティー

7日目

戦闘


(…この娘を助けて、あの姉さんは見捨てる。)

(この建物の角にミサイルを撃つ、1人巻き込むので負傷しているか確認する。)


「核ミサイルを積んだ戦闘機がこっちに来る。あのミサイルを空に持って行けばいいんだね。」

「ああ、そうだ…。」

「よしっ、僕に任せて…。」


パワードスーツに身を包んだ米軍兵士、5人それぞれが敵の大型生物を殺し、その血が道路を汚した。


そして、レイは発射された核ミサイルを穴に打ち込んだ。


(…まだ、あんなに。)


エイリアンの死体とがれきの山に囲まれた場所に5人は居た。


「なあ、これで本当に良かったんだよな?隼人。」

「ああ…こういうことは俺の中じゃもうありきたりなんだ。」

「コラテラルダメージもか?」

「わかるよ…でも、見殺しにしないとここまで来れないんだ。」

「悪魔だな…君は。」

「正直、しんどいさ…。」

「ご苦労様、君たち。」

「クラミツハか…これで満足か?」

「ああ、それと誤解しないで欲しいのは君らの誰かが死んでいても私は君たちに会いに行っていたよ。」

「…そいつは、俺にはわからねぇ。さっさと、元の世界に還らせてくれ。」

「ああ、そうしよう。」

「戦場に行く前の世さ晴らしにはなったかな、それじゃね。」

「じゃあな、アルト。」

「それじゃあ、僕もここで!」

「ありがとう、レイ。」

「目が覚めたら、忘れちまうんだろうな。まあ、それでいいかもしれないけど。」

「さよなら、セイヤ。」

「いつか、また会おうぜ…隼人。」

「じゃあ、次は私か…。何か言う事はあるか?」

「俺は、あんた達が言った言葉、話してくれたことをたくさん覚えているんだ。俺のボロが出る前にささっと帰れよ。」

「…そうしよう。」

「二度と会えないようにさよならを言うよ、エヴァ。」

「ふんっ、ヴァルハラでまた会おう少年。」

「じゃあ、俺も帰らせてくれ…。」

「もちろんだ、さらばだ少年。」


この後、ニューヨークは無事再建され危機を人々は去ったと思っていた。

それなら、どれほど良いことだろうか…。











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超異世界戦隊XXリバイバーズ 葵流星 @AoiRyusei

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