詩「不死 鳥、 潮(山)風 の音」

有原野分

不死 鳥、 潮(山)風 の音

       「・」(種)

 タムタムと         土~毬、

 跳ねる音が          、風。


幼女の瞳に映る仏が遠ざかるに、彼女たちの

心は波に攫われ、遠目の乞食はただただ笑う


 揺れる反射         水面、山

 ヒョロヒョ         、―光。


災害に遭い           海ノ向ウ

死を受入れ   (過去)   続ク波

裏表なしの           故郷偲ブ

雪と花と骨          朝鮮ノ

来世に紡ぐ   (未来)    両親ハ今

夢の夢は夢          ナニ思ウ

              叶ウナラ

                モ一度…

        「・」(花)

 後世に馳せ         慈、愛。

 星クズ霞む         。潮(山


「まもなく打ち上げ 開始で御座います!」


、               風の音)

   凪いだアカガエルは唾飲み

  闇夜に染み入る火薬の薄雲

 田の水白く煌びやかに

幼女の瞳に大日輪   ~命~夢~火~土

 泣き声光る子の顔光り

  静寂の尊(たっと)い稜線から月の詠(うた)

   親は祈る今に子に孫に来世に…

                   、

(人間は不死 鳥の如き也

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詩「不死 鳥、 潮(山)風 の音」 有原野分 @yujiarihara

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