滑降(第6章より)

 ヴィーが森で賊から逃げるときに使った技(急斜面の滑降)は、グリセードを参考にしている……が、本当は雪山か砂丘、砂礫の斜面で使うものである。

 良い子は決して真似をしてはいけない。


 グリセードという技自体は十九世紀に確立されたものらしいので、作中で敢えてその名前を出すのはやめた(この世界の文明レベルは西欧の十三世紀くらいを参考にしている。あくまで参考であるが)。


 落ち葉を頼りにこれをやったとバレたら、師匠に小言を食らうのは必定……。


 妙に行動力があるとリエール卿は言ったが、それを助長したのは間違いなく彼で、しまったなと思っているだけにヴィーに対して口うるさくならざるを得ない。


 良くも悪くも教わったことは覚えているヴィー。冗談で教えられたことも……。

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