モードレッド編第3話 魔法巫女聖

「リュウメイは今どこにいる?」


 リュウメイは言葉に詰まり、思わず血まみれになって倒れるリュウメイの方を向いた。そこで倒れているリュウメイを見たエリアは、固まった。


「リュウメイ……」


 エリアは後ろでうずくまるモードレッドを蹴り飛ばした。その後、霊がエリアの足へ噛みついてきた。


「こいつ、離れろ」


 弾丸を足に撃ち込むと、霊は離れていく。

 しかし逃がしはしないと言わんばかりに、エイリアンは霊を次々と向かわせる。

 エリアはふとモードレッドへ視線を向けるが、落ち込んだまま起き上がる気力がないように思えた。


「面倒くせえな」


 と言いながらも、エリアはモードレッドへ弾丸を放つ。

 転移弾丸、弾丸を当てた対象を任意の場所へと転移させる魔法。それにより船に強制転移させられたモードレッドは、落ち込んだまま驚きもしない。

 エリアは霊を倒しつつ、自らへ弾丸を打って船内へ移動した。


「逃がすかよ」


 船へ向け、エイリアンは霊を向かわせる。

 霊が船へ飛びつく寸前でエリアは船へ弾丸を放ち、船ごと和の島へ転移させた。


「全く、随分と迷惑かけやがるな。巫女なんて、なったところで何にもならないというのに」


 そう愚痴を吐き、エリアは肩に担いだ銃を再びモードレッドへ向ける。


「ちっ。こんなことをしても意味がねえ。てめえは精々、今日の出来事を胸に焼きつけて生きれば良いさ。そんなお前を私は恨み続けるけどな。どうして……どうして護ってくれなかったんだよ」


 エリアは涙を流したが、それを隠すようにその場を後にする。

 それから十年間、モードレッドは悩み、悩み、悩み続けた。その末に、魔法巫女となる道を選んだ。


「皆、安らかに眠れ。私がいつか、皆の仇を討つから」

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魔法使いの空飛ぶ学園~サイドストーリー~ 総督琉 @soutokuryu

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