第4話 会談

「…なるほど、あなた方は異世界に「転生」してしまった可能性があります。

現にあなた方の所有する軍艦は、私達の技術では再現できないモノです。」

こう、”ガーレン”と名乗る民族の領主は言った

「そうですか。で、どうすれば元の世界に戻れるのでしょうか。」

山本五十六が尋ねる

「それは我々の知ることではありません。

しかし、国王陛下直属の賢者なら可能かもしれません。」

「その国王は今どこに?」

「王都にいます、しかし、ここから西にかなり移動することになりますが…。」

領主の声が少し小さくなった

「その方法しかないのなら、そこに行くしかなかろう。我々は出ることにする」

山本五十六が部屋から出ようとすると、

「待ってください。」

領主が止めた

「あそこが、あそこがあなた方に宣戦布告しました。」

「そうですか。」

「いずれはあなた方に攻撃を仕掛けます。なので王都にはとても近づけるような場所ではありません」

領主ははっきりと言った。

「わかりました。ならば我々も戦いの準備をします」

そう言って山本五十六は大和に戻った



ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー大和艦内ーーーー

「なんでも、また戦争が始まるみたいだぞ?」

一人の機関士が言った

「またか、今はアメ公と戦争中じゃなかったか?」

「ここは異世界だぞ?アメ公なんていねーよ」

もうひとりの機関士が笑った

「はぁ、戦争は嫌だなぁ」

どこからか、そんな声が聞こえたような気がした


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