生と死のあわいの、彷徨える想いをロジスティクス

 死してなおこの世に未練を残す人間の成れの果てがうごめく『黄昏』、現世とあの世の狭間で彷徨える魂に、荷物を届けるのが『黄昏運送』の仕事。とはいえ、そうたくさん仕事があるはずもなく、暇を持て余し、自由奔放な後輩の大曲ななみに遊ばれている(?)主人公、千曲川あきおのもとに、依頼人が現れるところから物語は動き出します。

 依頼人の真意、黄昏の実態、そして千曲川あきおと大曲ななみ、二人の抱えている過去。謎が明らかになるたびに、ページをスクロールする手が止められなくなります。もう少し読みたい、でも先が気になる……そんなジレンマを抱えながら読みすすめた先にあるラストとは……?

 時間泥棒な運送会社の物語を見逃すな‼︎

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