第2話 白霧の草原



(梅雨纏う草原の上

 見渡す景色は 白

 霧が満ちている)


「迷い人よ」


 この道はあっているのかな

 どこかへたどり着けるのかな


「こちらへおいで」


 何のため どこに行こうとしていたのかな

 泣いても誰も 助けてくれないから

 どうにか 自分の力で ここからでないと


――白い霧が体をつつんだ どこかへ運ぼうとしているようだ


 それに身をまかせる ちょっと少しだけ休もう


「迷い人よ」


 ほんの少しだけ目をつむってみた


「それに惑わされてはならない」


 次に目が覚めた時


(世界は一変しているだろう)


  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

詩集O 遥かなる旅路 仲仁へび(旧:離久) @howaito3032

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

カクヨムを、もっと楽しもう

この小説のおすすめレビューを見る

この小説のタグ