第38話 【ユキト目線】~半年前のハルトに比べて~


 ここは応接間。


 アイリーンとアイラはこの屋敷のテラスへ向かったようだ。


 領地ほどではないにしても、ここのテラスの眺めは良いからな。


 さて

 この場に頭を抱える人物がいた。


 それの名前はユキト・フォン・エッグラース。


 元エッグラース辺境伯にて、現在は王都の親衛隊の一員だ。


 そして、ある人物を見てユキトは実は困惑していた。


 突然やってきた息子のハルトは、まるで別人のように成長していた。


 ユキトから見て祖父になるご先祖様によく言われていたことがある。


【男子、三日会わざれば刮目かつもくして見よ】、と。


 ――ユキトはたった半年の領地経営でここまで変わるとは思っていなかったのであった。



(まるで今の張るとは別人のようだ、一体何があったのだ!)


 ――その答えは結局出ないまま、ハルトとの会談へ入るのであった。



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