第31話  手紙

「やっぱり気づいていらっしゃらなかったんですね。本当にお疲れになってるかどうか、確かめにいらっしゃいましたわ」


(………またセバスが来たことが気が付かなかったとは。にしても、セバスめ、仮病か何かと勘違いしてないか?)


 ――腑に落ちないが今はそんなことを考えてる場合じゃないとおもうハルトであった。



 とは言え、最初の周回では軍隊に攻められて滅ばされる。


 軍事を力入れたら、2年後に国家反逆罪の罪を被せられる。


 完全に積んでね?


 …………いやいや、まだあきらめるの早いはずだ!


 そもそも国家反逆罪を押し付けられるなら国に忠誠を示してるという事を常々証明しておけばよくないか?


 そうだ、それがいい。


 そう思うとハルトは計画を立てるのだった。


(…まず、王家への手紙を書くとして、なんて書けばいいんだ? 未来に国家反逆罪で処刑されそうになるので助けてください、と書くわけにもいかないしなぁ)


 ――いきなり王家への手紙の文面に頭を悩ませるのであった。

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