6月28日 ヤンニョムチーズちくわ

 どうしたものか。

 時刻は2時だが、ここで起きて決まったのは察しが着いている。帰宅してすぐに寝てしまったからだ、だから23時に起きて、夜するはずだった夕食の作り置きを作って、そこでご飯を食べる。

 帰省して母親が幾つか作ってくれたのが幸いだった、二品ほど朝に仕上げる準備をして、冷蔵庫に残っているものを漁る。ヤンニョムチーズちくわと納豆と豆腐。夜に食べるのはいかがなものだが、賞味期限は迫っているから致し方ない。


 さて、今日は会社用のカバンを忘れた。


 幸い、手遅れの状態でもなければ、そうなる原因にはおおよそ察しは着いている。なので辟易はしないものの、笑いの種にもならないそれに少しばかり悩みつつ、とりあえずカウンセリングを依頼した。グレーではあるが、日常生活に支障が出ている。最後に峰と思った包丁を押し当てたのはいつ頃だったか、思い出したくはないが、いつかは周りに迷惑はかかるだろう。


 ということで、少しだけご飯を食べる。

 砂糖と豆板醤を多めに入れたヤンニョムソースをチーズ入のチクワを絡めて炒めた物。一回だけ試食した時は悪くない。酒のつまみのようなものだが、これ単品でおかずとしてもいいだろう。


 そういうことで、1ヶ月に何度か指を切断しかけたり、刃を握ろうとするような生活でも、料理はしている。むしろそこまで続いているのなら好きかもしれない為、こんにちまで料理を作っている。


 同居人が、少しだけ欲しいかもしれない。

 感情を汲み取れないのは致命的だが、ご飯は作れる。作り置きならいつでも保管出来るようにするから、食費は人件費を差し引いても構わない。1週間なら2000円で十分大量に作れる。牛肉だって買える。好きな物は出来る限り作れる。


 そこまではアピール出来るが、そういうものよりはただ単に寂しいかもしれない。

 一人には慣れているが、同僚達はそこそこいい人生を歩んでいて、多くの人間と交流出来て今がある。同じだけ生きて、違ってしまうのだなと毎日思ってしまう。そこに劣等感はないが、そこから何かが違うのなら私は張り合う物は何一つない何かなのだろう。


 そこに後悔するほど、今までの人間関係が悪かった等と言うことは絶対にない。ただ、もう少し良くはなっただろうと、そう思うことはある。

 そういう意味では、自分から生産する意味では同居人か、それに近い何かは必要かもしれない。それが友人か、恋人か、よくは分からないが。



 とはいえ


「隣に引っ越すから作って欲しい」


 と言われると及び腰になってしまう。多分それは違うかもしれない。

 私が欲しているのは、同居、というシチュエーションを長期間続けても、ある程度関係が保てるような状態だろう。その先の何が良いかは不明瞭だが、多分私はそれを求めていない。


 まあ、冷蔵庫だけは欲しいかもしれない。

 冷凍冷蔵のワンドア一元管理だと限界がある。あと量の調節も効かない。一人で2000円よりも二人で4000円作る方が楽だ。


 .......やっぱり、どこかしら同棲を考慮に入れた関係性は悪くないかもしれない。毎日裸族だが。食器を洗う時にオイスターソースの瓶を割るような大人だが。

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穀粒日記 ぽちくら@就活中 @potikura

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