第12話 シルウス(セシル)15歳(後編)

シリウスは自分の本当の能力を鏡の前に立って見せた。


名前 セシル=ガイアス 男15歳 175センチ 体重65キロ

レベル350 職業:魔銃士


HP680000  MP280000

攻撃S・防御S・器用S・体力S・魔法力B・俊敏S・知性A・運B


耐性 魔法防御B・物理防御S・全異常耐性無効

スキル 道具箱アイテムボックス・錬金・鍛冶・鑑定

剣術S・全魔法属性・魔法攻撃B・格闘S・暗殺S・身体強化・魔弾

二刀流・御剣流免許皆伝

称号 ルミナスの使徒.....創造神ルナミスの寵愛を受けた人物。


『まさに....女神ルナミス様の使徒だ.....』

鏡の中から大勢の声が聴こえて来た。


「なんなのですか? 鏡から声が来ているのですが?」


シリウスの問いにロクサーヌは答えた。


『この鏡はね、ギルド本部があるルナミス教国の王都ルナミス大神殿に繋がっているのだよ? つまり....君は『この国の唯一の希望』なんだよ。君の目的は私達ギルドや教国と同じ目的になっている。私達は君に対して援助は惜しまない。だから、君の好きな場所に行って良いんだよ?』


「ありがとう。ございます!」

シリウスはロクサーヌに感謝をした。


『シリウス君。私からもお願いがあるのだが?』


「ハミルトン侯爵様。そのお願いとは?」


『恐らくこの2年の間にこの国は変わっていくだろう.....レイナはあの無能なアルベルトの妻にはさせたくない。私はレイナが此処を出て欲しいと願っている。どうか、レイナを助けてやってくれないか?』


「俺が?」


『ああ。もしも、レイナがこの国を出て君との出会いがあったなら、お願いしたい。私の最後の願いだ』


「分かりました.....出会ったらレイナさんを守ります」


『ありがとう。』

ハミルトン侯爵は頭を下げてシリウスにお礼を言うのであった。


「それで、俺が調べた所ですけど、これは2人には絶対に話さないと行けない事態なので言ってもいいでしょうか?」


『『言って欲しい』』


ハミルトン侯爵とロクサーヌの了承を得たシリウスはこの国の重大な話をする。

それは......


「聞いて下さい。この国ミッドガル王国は3年と持たないと思います。」


『それはどう言う事なのか!』

ハミルトン侯爵は叫んでいた。


「侯爵様。ベルン王国は御存知ですよね?」


『ああ。ミッドベルト連邦はベルン王国とこのミッドガル王国、シルベスタ王国、オリベスク王国、最後にレイモンド王国の5つの国が同盟を組んで出来た国だ』


「それじゃあ。ベルン王国の国王が変わった事を知っていました?」


『いいや。私は宰相を解雇されたので分からないのだが?』


「なら、ここだけの話ですよ? 私は見習い冒険者として、この連邦の加盟国の国々行って来ました。此処から他国へ行く商人の護衛の依頼された冒険者にお願いして同行しましたのです。おかげでこの連邦の状況が良くわかりました。それでは言います、ベルン王国はこの連邦の加盟国を自分の支配下として今日、加盟国に対して宣戦布告しました」


『『なんだと!』』


「今、ベルン王国はシルバスタ王国との戦争をしています。それが終わったらオリベスク王国、次に中立国であるここミッドガルとレイモンド王国に戦争をしようと思われます3年以内に.....理由はベルン国王は魔族と繋がっています。ご注意下さい」


『そうだったのか.....』


「はい。ミッドガルではベルン王国の宣戦布告の件は伝わっていないかと思います。恐らく父上がそのまま放置しているかと、父上の考えはベルン王国との対等な同盟を求めているでしょうが.....聞くところによるとベルン国王は、全ての国を支配したら、無能は人物がいる街は全て壊滅されると思います。だから2年の間、ハミルトンはこの国から独立宣言をしたら良いかと思っています。ミッドガル王国から」


『国を立ち上げるのだな?』


「はい。今はシルベスタ王国を攻め落とすのに約半年はかかるかと思います。この半年でクーデターを起こしてミッドガルをハミルトン侯爵が実権を握るのです。」


『そうであったか....シリウス君。感謝をする。私がベルン国王ならシルベスタ王国との戦争中にでも、次に狙うのならここミッドガルだ。私はハミルトンだけも絶対に守って見せる!』


「分かりました。ご武運を....」


『シリウス君。君も気を付けてくれたまえ』


こうして、ハミルトン侯爵とロクサーヌとの会談は終わって、シリウスはギルドを出たのであった。


「俺が行く場所は.....北の大陸にあるカレディア王国だ。」

シリウスはミッドガル王国を出るのであった。


〇〇〇〇

此処は、ベルスタから離れた魔の森の中心。

其処に一人の人物がある人物を待っていたのである。


『これはナンバー15のベルン王国の国王ドライセン様ではありませんか?』


『ナンバー25の『魔物使いのゲドン』よ。魔物の準備は整ったかのか?』


『はい。魔物総数30万はこの数個の大きな水晶の中に入っています』


『それをミッドガルの都市の領主に水晶を置くのだ』


『それは問題ありませんぞ? この国の領主達は自分の欲しか興味ない者ばかり。直ぐに水晶を買って領主邸に置いてくれるでしょう。特に王都とベルスタは一番に買うと思います。しかし....一か所だけは無理ですね?』


『そこは何処なのか?』


『ハミルトン侯爵が治めるハミルトンの街です』


『あの『剣王』ハミルトンか....確か娘もいたはずだ』


『はい。レイナと言う『剣聖』の職を持った娘ですね?』


『その娘は絶対に捕らえろ! 主の人柱になってもらうからな?』


『分かりました。それでは私はボンクラの領主にこの水晶を渡して、ハミルトンには最後に攻めると言う事でいいですか?』


『分かった。それで、水晶が全て渡った時点から1年後に解除しろ。良いな?』


『御意』


こうして、ベルン国王のミッドガル壊滅計画が今始まった。


ここ事件によってレイナとシリウスが出会うのに2年の月日がかかるのであった。

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