【照会】 - 要注意案件

時折、こんな社内メールを受信する。


『J会社社員の○○さんの配偶者から、外線で入電の可能性有り。ご承知とは思うが、○○さんの収入を聞かれても決して回答しないように。』


正直、怖くなる。

注意喚起メールの内容自体は、至極当然の内容。

本人以外に収入について回答するなど、人事部の人間としては有り得ない。

それが例え家族からの照会であったとしても、だ。

(昨今、個人情報の取り扱いにはうるさいからな)


注意喚起メールが来る場合、その背景には必ず、当該社員の個人的な「のっぴきならない事情」が存在する。

たとえば。

離婚調停中。

親権争奪戦。

何らかの慰謝料検討中。

注意喚起メール内には、当然詳細は書かれていないが、それだけに、勝手に想像しては恐怖を感じてしまう。

何に恐怖を感じるか、と言えば。


相手の会社の人事に電話をかけてくるほど、差し迫った、あるいは、追い込まれている精神状態であろう人に、だ。


幸いなことに、私自身は、注意喚起メールの対象者からの外線入電を受けたことは、まだ1度も無いが。

ストレス耐性極小の私はきっと、電話越しにでも悪意や狂気をぶつけられれば、耐えられないのではないかと思う。

自分に非があっての相手の怒りであれば、如何様にも対応するつもりではあるが。

もともと、電話自体、苦手なのだ。

プライベートにおいてでさえ。

(だからこそ、数字の扱いも殆ど無い上に、電話応対も殆ど無いという部署の募集に応募して採用されたはずなのに、何故にこんなとこに飛ばされなければならないのだろうか・・・・未だに納得できぬわ。)

会社では、仕事のため致し方なく電話対応も行うが、可能な限り他媒体での連絡手段を使用している。

だいたい。


こんなこと、請負先の他社の社員に対応さすなっ!

『○○さん関係の照会入電があったら、J会社社員に繋いでください』、くらい言えんのかいっ!


注意喚起のメールを受信するたびに、恐怖に怯えながらも怒りを感じるワタクシなのでした・・・・


やめて~!

ほんと、やめて!

会社の人事に電話なんてしてこないで~!

したって、本人以外には、絶対教えて貰えないんだからっ!

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