【クレーム】 - しつこい

我々給与厚生課の業務は、実はそれほど業務量としては多くないのではないか。

そう思う事があります。

というのが、肝。

何を隠そう、我々の業務を数倍にしてくれちゃっているのは、J会社の社員たち。

(J会社の名誉の為に言っておきますが、もちろん、全社員、という訳ではないです。おそらく、ごく一部の社員だろうとは思います。まぁ、J会社の名誉を守ったところで、私には1円の得にもならないので、どうでもいいんですけど。でも、一応【お客様】なんで、ね。)


では、どうやって、J会社のごく一部の社員が、我々の業務を数倍にも膨らましてくれちゃっているかと言えば。


期限破り。


会社組織に所属したことがある方であればご存じとは思いますが、会社には、一般的に大きく分けて【利益を生み出す部署(=営業)】と、【利益を生み出さない部署(=事務)】があります。

生産系の会社であれば、もちろん、商品を生産している部署は【利益を生み出す部署】。

商品の企画をしている部署も【利益を生み出す部署】。

では、【利益を生み出さない部署(=事務)】とは。

経理・人事・総務。

一般的には、このような部署ではないだろうかと。

(「広報」という部署がもしあるのであれば、ここは【利益を生み出すことに関わりのある部署】に当たるのかな)

そこで、よく見かけられるのが【経理 vs 営業】の構図

営業:お前ら何の利益も出してないくせに、偉そうな事言ってんじゃねぇっ!

経理:こっちが資金管理しているから、お前らが営業できてるんじゃねぇかっ!

まぁ、こんな感じ。


アホやなぁ。


そう思います。

両方とも、会社組織に必要だからこそ、存在する部署です。

どっちが偉いとか、無いし。

頑張って働いている人であれば、どっちも偉いのです。


子供の頃、タイトルは忘れてしまいましたが、体の絵本を読んだ事があります。

確か、ただ食べ物を運んでもらっておいしい思いをしていると思われていた【胃】に【手】と【足】が嫉妬して、

「もう、お前の為になんて食い物運んでやらねぇっ!」

と、ストライキを起こしてしまうのです。

【胃】は、自分で動いて食べ物を摂取することができないので、困ってしまったのですが。

もちろん、【手】と【足】も、しばらくすると力が入らなくて、困ってしまって、ようやく気付いたのです。

【胃】が、ちゃんと働いて栄養を体に届けてくれるから、【手】も【足】も元気に動けるのだと。


これって、会社組織の構図に似ているなぁと、思う訳です。

【手】と【足】は、もちろん【営業】にあたります。

【胃】は、経理・人事・総務等の事務系にあたるでしょう。

営業が頑張って利益を上げて、その利益を経理・人事・総務等の事務が適切に回しているからこそ、会社組織は健全な成長を続ける事ができるのではないかと。

子供の絵本ですら学べることを、大の大人が一体何をやっているか。


あぁ、話がちょっと逸れました。

そうそう、期限破り。

まぁ、期限を破る社員の大半は、利益を生み出しているであろう、営業の方々です。

忙しいのは、分かります。

でも、忙しくても、期限をきちんと守る人の方が、圧倒的に多いのです。

社会人なので、当然です。

期限を守る、なんてことは、社会人としての「いろは」の【い】です!

書類の回収業務も受託業務として受けている我々は、期限までに書類を提出して来ない方々に対して、督促をしなければなりません。

書類によっては、【全員分回収】=納品、ということもあります。


そこで、です。

督促ですよ、督促。

J会社の社員の方々が、全員期限内に書類を提出してくださりさえすれば、全く発生しない業務です。

故に、【無駄な人件費】な訳です。J会社にとって。


それ、分かってんのかなぁ?

せっかく頑張って生み出した利益、無駄に使ってんだよ?それも、ものすごーく、個人的な理由で。もしかしたら、そのせいで若干、賞与とか少なくなってるかもしれないんだよ?勿体ないとか、思わない訳?


と、思ってしまいます。

人間なので「忘れてしまう」と言う事は誰にだってあります。

なので、1回目の督促で提出してくださるのであれば、これはもう御の字です。

中には、2回目、3回目、4回目・・・・もう無理!発注元に戻します!

というケースもあります。

(ムカつくことに、J会社の偉い人から督促すると、ソッコーで提出してくる輩もいます。もちろん、【ブラックリスト】入り決定です!)


でもまだ、これはマシな方だった。

そう思い知らされる件が、先日発生しました。


『こんなに何回も同じメール送られると、しつこくて迷惑なんだけど。あんたたち、暇なの?』


数回目の督促メールに、こんな返信をしてきやがったアホ(あっ、お客様だった)がいました。言外に、『俺様営業だから、あんたら暇な事務と違って忙しいんだよねー。』というニュアンスが読み取れる内容で。


はぁっ?!

お前がとっとと書類提出しねぇからだろーがよっ!


返信メールにそう打って・・・・削除しましたよ、もちろん。

・・・・さすがにそのまま返信できませんからねぇ・・・・辛い。


ただ、頭に来たので、そのメールは発注元の社員に転送しました。

発注元の社員はJ会社の人事の社員なので、いくらか人事考課には影響するでしょう。ざまーみろ。


また、こんな返信メールも受信したことがあります。


『期限間近に連絡もくれないで、いきなり督促メールするって、不親切じゃないですか?』


お前は小学生なのか?

こんなものメールに残してしまって、恥ずかしいとは思わないのかい?

私はお前のご両親じゃないのだよ?

●●くん、明日提出の宿題、ちゃんとやったの?

みたいなこと、いちいち言う訳ねぇだろっ。

いい大人なら、期限管理くらい自分でしろっ!


と、画面に答えてやりました。

周りの仲間は、賛同して笑ってくれました!


こんな社員に触れる度に、私は思うのですよ。

もう絶対、J会社の商品なんて買うもんか。と。

頭のいい営業だったら、少し考えれば分かると思うのですけどねぇ。

どこにマーケットがあるかなんて、分からないってことが。

我々業務受注側の社員は、結構な割合で思ってますよ。


J会社の商品なんて、もう絶対に買わない。

家族にも友達にも勧めない!

ってね。

あーあ。

ほんの少数派のアホ社員(あっ、お客様だった!)が、結構なお客、逃しちゃってるねぇ・・・・(笑)


皆様。

どうか、書類の提出期限は守ってくださいね。

そして、もし万が一忘れてしまったとしても、督促されたらなるべく早めにご提出を。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る