第12話





観覧車乗り場に着いたら行列で1時間は待つとのことだったのでもう少し時間経ったらまた様子を見に行くことにした。





寒い中、並ぶのは嫌。

並ぼうと言われなくて良かった。




先に夜ご飯を食べにレストラン街に来たものの、人の多さに疲弊。


空いていたパスタ屋に行くことになった。




「ななちゃんとこうやってご飯出来るだけでも幸せだな〜」




向かいあった席で英二が微笑みながらこっちを見る。





そうなのか。英二はホテルに行かなくてもこうやってご飯でもこんなに幸せそうにしてくれるんだ。



なんだか悪いことをしてるような気分になる。

ああ、逃げたい。



英二は幸せでも、私は違和感しかない。

落ち着かない。




デートするんじゃなくてホテル直行の方がしっくりくる。







隣のテーブルには4人家族で小さな子どもが2人。子どもたちの賑やかな声。


   



よく喋るわけでも、面白い話が出来るわけでもない英二。



クリスマスイブなんて、外に出なければ良かった。






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りんご(仮) @xiaoyang

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