愛の電撃

バブみ道日丿宮組

お題:愛の電撃 制限時間:15分

愛の電撃

「子どもができたみたいなの」

 朝の挨拶が終わると女学生はポツリと言葉をこぼした。

 その波紋はクラス中にざわめきとなって広がってく。また一人、また一人と女学生に視線を送り、こうでもないああでもないとたくさんの文字が散ってく。

「え、えっと、それはホントのことなの?」

 隣の男生徒が確認のために言葉を作る。

「嘘でそんなこといっても何にもなんないでしょう?」

「相手は誰なの?」

「あなた」

 ざわめきが一層強くなった。

「え、え……? えっ!? ち、違うよね?」

 男学生は立ち上がり、クラスのみなに釈明するようにあれやこれやと否定文を構築してく。

「ある噂を確かめるためにあなたに近づいてみたのだけど、真実は真実だったようね」

 女学生はお腹を擦る。

「さすがにおろす覚悟がなければ、挑めなかったことだけどーー」

 女学生の鋭い視線が男生徒を睨みつける。

「まさかいい人ぶったあなたが実はいじめの首謀者で、しかも性的虐待を行う人物だってクラスのみんなは知らないでしょうね。そうね。今日これで知った人もいるかもしれないわ」

「ふざけるなよ!」

 男生徒が女学生の胸元を握る。いくつかのボタンがワイシャツから飛び、純白の下着が顕になる。

「いいの? みんなが見てるわよ?」

「ふざけやがって、いたぶったときはずいぶんと涙くんでいたくせに!」

 演技よと、女学生は笑う。

「さすがに肌感を偽ることはできなかったから、ある程度真実があったかもしれない」

「くそっ。やるんじゃなかった。いや……きちんと矯正するべきだったか。そうだな……今からでもいけるか」

 男生徒がいやらしい視線を女学生の乳房へと向ける。

「そんなことをしたら、余計にあなたの居場所はなくなるわ。それに止める人もいるでしょう」

 女学生は視線を教室内に向けると、たくさんの瞳が勇気を得てるのが目に入った。

「そういうプレイもあるんだよ。それに俺の暴力なら問題ない」

「そう」

 男生徒は乱暴に制服を脱がすと、女学生に覆いかぶさる。

「誰が助けてくれるんだ? なぁ誰が助けてくれるんだよ!」


 そこからは一方的な性行為だった。止めた人は次の授業の講師で、その時間が訪れるまで女学生は20分もの間されるがままであった。

 後に男生徒は退学となったが、女学生もその後についで退学となった。

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愛の電撃 バブみ道日丿宮組 @hinomiyariri

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