第19話「幼馴染の変化①」


「——よぉし‼‼」


「余裕ねっ」


 それから数日が経った日の午前、夏休みのだらだらした抜けた雰囲気に慣れてきた頃、俺たちの学校ではこれ恒例のテスト返しの封筒が家に届いていた。


 無論、プライドも何もかなぐり捨てて四葉に教えを乞い、死ぬ物狂いで勉強した甲斐があったのか全教科七割、平均点スレスレを行くような点数を取ることが出来た。


「最高得点かもしれないなぁ……」


 そんな優越に浸る俺の隣でない胸を張る四葉。もちろん、言わずもがな彼女は頭がいい。相当いいのだ。人にものを教えることが出来るほどにはかなり賢い。それはもう、認めざる負えない。


「へぇ、その程度で?」


 とは言ったが、さすが彼女。俺が低いと分かればそう馬鹿にしてくるのだ。


「ああ、この程度でな!」


「ふぅん……そ」


「え、あ、うん……そうだけど……」


 あ、あれ?

 言ったはいいもののあまり攻めてはこなかった。プイッと外を向いてスマホをいじりだす四葉の姿に俺は数秒間固まっていた。しかし、彼女は急に振り返り、こちらを向いてこう言った。


「……私、買い物行ってくる」


「か、かいもの?」


「うん、何かいる?」


「え、いやぁ——じゃ、じゃあジュースで」


「分かった」


 そう言うとバッと立ち上がり四葉は財布を持って玄関へ向かう。その後姿を見ていた俺はあまりに急の動きに固まってしまってたが、すぐに立ち上がり彼女を見送った。


 最近、動きがおかしいとは思っていたがまさかこれまで露骨に表れるとは……いつもとは変わった不思議な動きに俺はなんとも言えずに送り出すことしかできなかった。



<あとがき>

 レポートが忙しすぎてあまり長く書けていなくてすみません!

 明日はしっかりと続きから書いていきます!!


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