3話 ハロウィンパーティー

 ハデス伯父さんちに帰って、集計したら。


悪魔チームと、エクソシストチームの生存者、いっしょだった。



 ひきわけじゃ、まらないから、なにかで決着つけようってことになって。


話し合いの結果、決まったのが、あっちむいて、ほい!



 悪魔チームの代表が決まらないから、エクソシストチームに、せかされた。


「誰でもいいから、早くして。」って、アザゼルに、言われちゃった。


「クロウ、行ってよ!」奈月が、クロウの背中を、たたいた。


「俺ー!?」って、クロウは、嫌がってる。


「チームの命運、任されるなんて!そんな大役、絶対やだ!」


「クロウ以外に、いないよ。もしも、クロウがいなかったら、今頃、みんな、アラクネに食べられてたかもしれないじゃん?」



 たしかに。


アラクネが、奈落の底へ帰った後も、クロウは、冷や汗、だらだらで。


震えも、しばらく、おさまらなかった。


それくらい、蜘蛛が苦手なのに、体を張って戦ってくれたんだ。



 クロウに行ってほしい!って、悪魔メンバー全員から推薦されて、クロウは、しぶしぶ、出て行った。



「決着つけようぜ。」


「決着をつけよう。」



 クロウと、アザゼルの、全身全霊をささげた、あっちむいて、ほい!が、はじまった。


迫力、やばすぎて、見てるこっちも、ドキドキする。



 勝負がついた瞬間、どっちも、悲鳴あげてた。



「負けちゃった。わぁー、ごめんよ、みんな……。」って、エクソシスト側へ、アザゼルが、引っ込んでいく。


一方。


「勝った!勝った!」って、興奮しながら、クロウが戻ってきた。


悪魔チームで、もみくちゃにした。



 優勝したチームには、スペシャルデザートが待ってる。



 ゴーストが運んできた、今年の悪魔のデザートは、ストロベリータルトだった。


イチゴたっぷりだし、カスタードたっぷりで、めちゃくちゃ、おいしかった。



 「デザートえないなら踊ろうぜ!」って、神龍かみりゅうの一言に。


エクソシストメンバーが便乗して、ゴーストたちといっしょに、騒ぎはじめた。



 アザゼルは、踊らずに、「来年は、僕、終わるギリギリまで、隠れてようかな……。」って、ぼやいてる。


一番最初に狩られちゃったこと、気にしてるみたい。



 タルタロスは、口のまわり、よごしながら、まだ、ごはん食べてた。


実体化した時のたのしみは、食べることなんだって。


体がないと、ごはん食べられないからね。



 クロウは、ハデス伯父さんの視線に気づいて。


結局、伯父さんとタルトを半分こしてた。



 俺も、アポロンちゃんに、「食べる?」って、きいたけど。


「いや、いい。」って、言われた。



「ほんとは、真っ先に、ヘパを狩りに行く予定だったんだけどさ。アラクネのせいで、今年、ぜんぜん、活躍できなかったよ。来年こそは、狩ってやるから、覚悟しとけ!」


「言うじゃん!俺も、狩られるつもりないよ!来年も、悪魔のデザート、食べてやる!」


「ははは!つか。今日が、ハロウィンなのに。もう、来年のハロウィンの話してる俺たちって、気が早すぎじゃない?」


「それな!」



 カメラ持ってるゴーストが来て。


「ハロウィンパーティーの記念写真、いいかな?」って、きかれた。


俺も、アポロンちゃんも、ならんで、ポーズとった。


「ハッピーハロウィン!」

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カタコンベの悪夢 ~悪魔VSエクソシスト~ ヘパ @hepha

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