消しちゃえ消しちゃえ皆消えちゃえ

稲見 琥珀

1話

バシャッ


また、トイレの個室の上から水をかけられた、

どうせ、いつものこと、


いじめられっ子の私が悪い


「クシュッ」


風邪ひくから、早くジャージに着替えなきゃ


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「気を付けて帰るんだぞ」


やっと家に帰れる

はやくスマホいじりたいな


「ねぇねぇ南海ちゃぁん、ちょっとこっちきてよぉ」


無視しなきゃ

一秒でも早く家に帰りたいでしょ


「ねぇねぇ、ちょっとぉ」


無視無視、

どうせ、また水かけるんでしょ?

また蹴って笑うんでしょ?


もう、私、


「無視すんなよ!」


ドンッ


「っつ、、」


後ろから蹴られた

痛い、多分赤くなってる


「フンッ、今日はこの位にしてあげるねぇ」


「、、、、、、」


帰ろ、もう、今日は終わったんだ、

リラックスしよ


_______________________________


「ふふ、ふふふ、やっぱサイコー」


やっぱり面白い、

永遠にこうしていたいな


ピロンッ


「”ピロン”?誰とも連絡先交換してないけど」


とりあえず見て見るか


____________________________________

おめでとうございます!

あなたは10人いる<ディストピアプリ>のモニターの中の1人に選ばれました!


このアプリは誰でもすきな人、、

いえ、嫌いな人物を消す事が出来ます!


デメリットは無いので

名前を打ち込んで

ぜひ、過ごしやすい環境にして下さいね!

____________________________________


「ふふっ、馬鹿げてる、だけど」


デメリットが無いなら、

やってみてもいいんじゃないかな


「実際、嫌いな人物は沢山いるし、消えれば万々歳だと思ってさ」


ホーム画面 に戻ってみると、

確かに知らないアプリがあった


これを開けばいいんだろう

___________________________________


消したい人間の名前を打ち込んでね!


〈                  〉


____________________________________


たったこれだけ、

シンプル過ぎる、まぁ、人を消すんだったら、

ごてごてしてるよりいいか


_____________________________________


消したい人間の名前を打ち込んでね!


〈加藤 彩矢〉


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こんなんで消えたらラッキーだな

いきやすくなる


もう、眠たいしねよう

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