大切なのは『読まれる』作品という一点のみ。その先はご自身で

 他の方のレビューを含め、とても参考になる作品でした。
 内容も読みやすく、とても分かりやすい。
 その上、実体験を基にしているからその分説得力も大きい。
 レビューでも多くの考察が上がっており、そこまで読んでの此方の作品だと私は考えました。

 まず、現在ランキングを席巻する作品たちに一石を投じたいと思って作品作りを始めた方、いるのではないでしょうか?
 そして、その結果、私同様にあまり伸びが芳しくない方もいるのではないでしょうか。

 ならばと此方の作品を拝読して、言い方は悪いですが、結局ランキング上位勢と同じ穴の狢になるしかないと考え、諦めて作品を弄ったり、それだけはしたくないと決意された方もいると思います。

 正直、それでもいいと思います。
 最初に抱いたプライドを最後まで大切にし、自分を信じて書き続けるのはとても難しいし、それが出来る方は素直に感心します。
 書き始めた時に考えたタイトルやキャッチコピーを大事にし続けるのも、作品への愛を感じて、尊敬します。

 他の方のレビューにもあるように、作品は本文にこそ価値があるという考え。
 非常に同意します。いくらタイトルがよかろうと、第一印象が良かろうと、中身が悲惨なら結局意味はありません。只の煌びやかなだけのハリボテです。
 だからそんな表面を変える時間は中身を磨く時間に費やすのも大切だと思います。

 ただ、同時に私はこうも思います。
 どんなに優れた中身でも、表面が合わなければ淘汰されるとも。

 人は殆ど第一印象で相手を判断してしまいます。
 言ってしまえば、第一印象が自分の趣味にそぐわない時点で、興味を失う事が多々あると思います。
 更に、今回作者様が挙げた注目の作品では、その第一印象で判断するフェーズが秒速で何度も行われてしまいます。
 
 作者様の例えでもありましたが、行きつけのソバ屋がカレーなどの新メニューで冒険していたとしても、多くの人は何時もの、安定した安心の味を選んでしまいます。
 その中で冒険家はごく一部であり、更に、その冒険したメニューが一種類だけでなく、何十種類もあれば、その冒険家の方々が自分の作品を選んでくれる可能性なんて相当低いでしょう。
 だから、冒険家じゃなくても取ってくれるよう、安定の味、もしくはリスクの低い類似品にして、数字を稼ぐのも手だと思います。


 ダラダラと長文を書かせて頂きましたが、私が思った事としましては、

 ・優先順位を表面にするも中身にするのもどちらでも大事だし崇高。

 とまぁ、そんな人並な感想でした。

 とても良い考える機会になりました。
 素晴らしい作品、ありがとうございました。

 私はとりあえず、表面を変えていくことからやっていきたいと思います。
 
 

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