第24話 バカの癖

Q 38歳 女性 主婦

私は、運動会は無くすべきと考えています。

自分の子供をかなり遠くからしか見られない。

見えたとしてもかけっこの場合は数秒で終わり、体操やダンスに関しては、見つけるだけでもかなり大変。

夢中でビデオカメラを回していたのに、違う子を撮影していることもある。

他の家のお父さんたちは、三脚を立てたり、脚立に乗ったりしてズルいし、人ごみの中をかき分けていく勇気も私にはない。

普段はダラダラしている先生も、ここぞとばかりに、紅白Tシャツを着て妙なハイテンションだし・・。疲れるのよね~。

組体操って何のためにやるのかしら。

見方を変えると軍隊チックで悪趣味。

笛の合図で顔を上げ下げするなんて妙だわ。

運動会が終わる頃にはクタクタになっているの。

下の子の面倒を見ながらなので、疲れ方が半端ない。暑いし・・。

様々な競技を全校で同じ日にやる意味はあるのかしら。

ついでに言うけど、東京オリンピックだって、同じ国で開催する意味はあるの?

競技の特性に応じて、コロナ感染の関係とかも考慮して色んな国でやればいいのに。

まぁ私はスポーツやオリンピックには興味がないんでそれ以上は言いませんが。

運動会は無くならないんですか?


A 後、数百年は無くなりません。移民が増え、日本人が減ればもしかしたら無くなるかもしれませんが。

運動やスポーツが苦手、嫌いな子や親にとっては嬉しくない日ですよね。

字が嫌いな子が写経大会に参加するようなもの。

日本は、一度やると決めたら、止める選択はほぼ無くなります。

災害やコロナで一時中断しても、再び同じようなことをやろうとします。

そのくらい、変えることは難しいのです。


これは日本人に備わった「バカの癖」というものです。

誰が悪いとかではなく、癖なので仕方ないです。治りません!

要は変えるエネルギーよりも、今までと同じことを繰り返すエネルギーの方が省エネで楽なのです。

「踏襲」という妙な言葉がよく使われますが、日本は踏襲で成り立っています。

漢字は中国の踏襲、文化はアメリカの踏襲。

くどいようですが、踏襲は悪いことではありません。


できるだけ、自分の頭で考えず、決まりきったことをやることで、不安や焦りは減り日常が安定します。チャレンジ精神は敵です。

日本人には不安を感じるDNAが深く厚く刻み込まれているので、仕方ないです。


あなたも、朝晩と決まりきった食事をお子様に与えていますよね。

自分ができないことは、人もできないものです。

許してくださいね。



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