あのなあ……「一生懸命」って言葉は、人生に於いて一番無駄なもんなんだぜ

彼は、元は相当腕を鳴らした冒険者だった。
彼を取り巻く栄光や成功は引きも切らず―――だったが、ある一度の失敗で何もかもを失ってしまった。
“名声”“名誉”その他諸々……

人と言うものはまことに無情で、かつてはあんなに誉めそやしてくれた周りの皆からの視線は冷たい。

だから彼は、冒険者を辞めるのと同時に、「一生懸命に頑張る事」にかけても辞めてしまった。

彼のこれからの人生は、まさしくの「悠々自適」……頑張らない事こそが唯一の生きがい―――

だった     はず     なのだが……

『運命』と言う名の悪戯は、そうはさせてくれなかった―――

果たして、現在無職男は、まだ駆け出しの新米勇者と、これからどのような『冒険』を紡げていくのだろうか。

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