=ふたひら=

「___本当に想ってる事なんだ。」



俺は、強く強く慶さんの手を握る。



「言わなくちゃ。素直に想ってる事。

 幸一お祖父さんと慶之介さんが、

 ずっとずっと___ずっと言えずに

 苦しんでいた分まで。」



俺は真っ直ぐに__慶さんを見つめる。



「俺は、慶さんへの気持ち、想いを

 慶さんに直接、目を見て頬を撫でて

 抱き締めて...伝えたいんだ_____。」




「う・ん。・・ぅん。」


慶さんは小さく囁き


ポトリポトリと、涙を零す。




「慶さん_____。」




もう一度頬を撫で


優しく、そっと口づけし


強く柔らかく、包み込む様に


抱き締めた_________。




「ぁ、ありがとう・・龍一くん。」




「慶さん__。」




___いい雰囲気だった俺達に、遠くから


『ちょと~~。

 2人ともぉ~、お昼ど~するぅ~~。』って、母さんの声。




ガクッッ___。俺は少し、コケる真似をした。


「ちょ。。母さん~~。。」



それを見ていた慶さんが


瞳に涙を溜めながら


コロコロと笑い


俺を笑顔で見つめていた______。







_______



_______________



______________________


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