椿色の唇

りろりろの尾っぽ   (あひる☆)

ポトリ・1

大きな庭の大きな椿の木


君はそこに立って居ました____。


ある寒い冬の日


真っ白な雪の上に


椿の花がこうべを垂れ


ポトリと落ちて行きました。




一面真っ白だったはずなのに


白い着物の君と


雪がしとしとと降り積もった土の上は


一瞬にして


紅く紅く染まりました________。





椿の花と、君の寂し気な横顔・・・


もう、見る事は出来ないのでしょうか。




さようなら。さようなら。




___________

______

___





これは何?・・誰の記憶?夢____?


あの、白い着物の人は誰___?


いつも冬、椿が咲く頃に見る


同じ夢・・。




紅が鮮明に目の裏に焼き付いて離れない。




切ない寂し気な顔したあの人は


小さく椿色の唇を動かし


何か言っている・・


何て、言ってる_____?




あの人・・白い着物のあの人は誰?


あの人は、涙を零す。




泣かないで。泣かないで。


君に触れて、抱き締めたい。


震える肩を包み込んで


俺の・・俺のこの腕で____________。




オレの_________。


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