第4話

 今日もとある喫茶店の日常が過ぎていく。


 カランカラン


「もぉ〜、途中で雨が降り出すから慌てちゃったじゃない」


「天気予報では午後から雨と言ってましたけどね」


「流石、デキる男は隙がないわね〜」


「水も滴るイイ女に言われると照れますよ」


「ねぇマスター…閉店まで待ってるから相合い傘で送ってくれない?」


「それはできない相談ですね」


「ひどい! どうして女に恥かかせるの!」


 果たして、同じく傘を忘れたからですと正直に言うべきだろうか?


 BGMに流れる「傘がない」が耳にリフする。

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