うどんけん

 香川県は〝うどん県〇〇市○○町″という宛名で郵便が届く地方自治体である。香川県物産展に行き、ひやかしで「うどんって発行してますよね?」といたら、「もちろん有りますよ」と言われ、十枚買わされた。

 新潟県は“おこめ県”という宛名を封筒やはがきに書いても手紙は届かないとされているが、私の知人が実験したところ、なんと、届いた。郵便番号が書いてあったからだろうと私は思う。米どころを自認する他県の知事からのクレームがあって、県のエイリアスに「こめ」が使えなかったというまことしやかな都市伝説がある。また、『こしいぶき』や『新之助』生産農家からのクレームで“コシヒカリ県”も駄目だったらしい。新潟県でお米ケンと言ったらお米のことである。ただ、新潟県では紙幣の代わりにお米券が使える…といううわさは嘘である。

 私の教え子の留学生で、よく字順を間違える女性がいた。彼女が「うどん」を「うんど」と読んだ時、同じ間違い(おそば→おばそ。おみそ→おそみetc.)をしないようにとアドバイスしたが、その際、「おこめ」を例に挙げようとして、ヤバイと気づき、冷や汗をかいたことがある。「おたま」も例に挙げないでよかった。


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