謎のラッキースケベは全部俺のせい。 ごめん、わざとじゃないんだって。超能力が勝手に。

3pu (旧名 睡眠が足りない人)

第1話 謎の風とノーパンの理由


 皆さんはラッキースケベなるものをご存知だろうか?。

 エスカレーターに乗っている時ふと、少し上を見上げると女子のパンティが見えたり、風呂に入ろうと思ったら裸の幼馴染がいたり、電車に乗っていたら突然揺れて女性の胸を揉んでしまった。こういう本人が全く意図していないタイミングで起こるエロいハプニングのことをラッキースケベという。

 その中には絶対これおかしいだろうと思うようなものもある。

 例えば、突然可愛い女の子の足元に旋風がたまたま発生して、数十秒間スカートが捲られたままになり可愛いパンティ又は、ノーパンの綺麗なお尻がこんにちはし続けるなんてことは普通はあり得ないだろう。

 最近の女性はスカートを履く時、大体スパッツや体操服なんか履いているためパンツが直で見えることなんてないし、そもそも旋風が発生してスカートが捲れたら危険を感じてその場から走り出して逃げるだろう。

 だから、こんなラッキースケベあり得ない。男の妄想だ。

 皆さんはそう思っていることだろう。


 だが、この旋風パンチラは現実で起きる。

 

 何でそう言い切れるのかって?


 だって、それは超能力を持っている俺のせいで起きてるからだよ。



 「…寝みぃ。怠い。あぁーこうなるならゲーム早く切り上げとけば良かった。まぁ、とりあえず眠気覚ましにシャワーでも浴びますかね。」


 とある平日の朝。高校生である俺は今日も今日とて学校に登校しなければならない。

時間ギリギリに起きたのだが、夜更かしのし過ぎで瞼が殆ど開かないためとりあえず眠気覚ましにシャワーを浴びることにした。

 

 「えーと、シャツとズボンとタオルと…。」


 念力を、使って着替えを取り出しそれを浮かせたまま風呂場に向かう。


 「力也りきや、急ぎなさいよ〜。このままだと間違いなく遅刻するわ。」


 風呂場に向かう途中で朝食を用意していた母さんから、心配の声を掛けられる。


「分かってる。でも、眠すぎて目が開かないから。シャワーだけ浴びさせて。」


 自分の今だに上がらない瞼を親指と人差し指で無理矢理開けようとしても上がらないのを見せながら、返事を返すと母は「仕方ないわね。五分で済ませなさい。」と言って笑った。


 「うぃ。」


俺は浴室に入るとすぐ服を脱ぎ始める。服を脱いでいる間に念力でシャワーの栓を開け俺が浴びるタイミングで丁度いい温度になるようにしておく。

 全裸になった俺はシャワーを浴びて、ようやく瞼が開いた。全身を洗い気分がサッパリした俺は身体をタオルで拭き、着替えようとしたところであるものが無いことに気付いた。


 あっ、パンツがねぇと。


 普通ならここで母親にとってとかいうのだろうが、俺は超能力者。母の手を煩わせることなくパンツを手に入れることが出来るのだ。


 「転送テレポーテーション。」


 これにより俺の手には半径十メートル以内にあるパンツが瞬間移動する。まぁ、誰のが来るかはランダムだがウチは田舎半径十メートル以内に我が家以外の家はない。見渡す限り田んぼである。

 家の家族以外のパンツを転送することないだろう。


 うおっ、白のクマさんパンツが来た。母さん三十代後半にもなってまだこんなの履いてるのか。見た目はまだ若々しいけど、流石にこれはもうキツいんじゃないか?。

 まぁ、他人の趣味にあれこれ言うのは良くない。洗濯カゴにクマさんのパンツを置きもう一度転送を発動。今度はきちんと俺のパンツが転送されてきた。それを履き、制服に着替えた俺は母の作った飯を一瞬で腹に詰め込み駅へ全力疾走した。



 「やっべえ、間に合わねぇかも。仕方ねぇこうなったら。」


俺が全力疾走している横を電車が猛スピードに追い越していくのを見てこのままだと間に合わないと判断し、超能力を使うことに決めた。

 その超能力はエアフォース。風を操って空気抵抗をなくす超能力だ。これを使えばもっと速くなりギリギリ電車に間に合うはず。

 俺は風の力を発動し、うおぉぉぉーと雄叫び上げながら駅へもの凄いスピードでかけていった。


「はぁ、はぁ、間に合った。」


俺は駅の改札をくぐり抜けたところで、ゼェゼェと息を荒げ肩で息をする。

 何とか裏道や近道を使ったことで電車には間に合った。俺はさっきまで使っていた風の力を解除し電車が来るのを待つ。

 

「大丈夫ですか?。凄い汗ですけど。」


「へっ?。」


 肩で息をする俺の元に鈴の鳴るような透き通った声が掛けられ俺は驚愕した。

 この駅を使うのは俺とこの辺に住んでいる爺婆くらい、こんな若々しい声を持つ人物がいるはずがない。

 俺は恐る恐る顔を上げるとそこには黒髪ロングで垂れ目のほんわか系美少女がいた。

 こんな美少女を俺は今までこの駅で見たことがない。

 何故ここにいる?。

 それより不味い!風の力の代償が…。

 

「きゃっ!何!急に風が。」


 美少女の足元に旋風が発生し彼女のスカートを捲る。俺はやっちまったと思いつつ、即座に彼女から目を逸らした。

 だが、それでも少し遅かった。俺は彼女のスカートの下がチラッと見えてしまう。

 艶めかしく瑞々しい白桃が見えた。つまり彼女はノーパンだった。そのことに驚愕したと同時に俺は今朝のことを思い出し冷や汗をかく。


「きゃああぁぁぁぁーーー!見ないでください。何で何で?風が止まらないの。それに何んかスースーする!ちゃんとお気に入りのクマさんパンツ履いてたはずなのに〜〜〜。何でーーー!。」


 ごめんなさい。それ全部俺のせいで。本当すんません。風の力使ったら、その代償に俺の周囲に旋風が発生するんです。本当に本当にすいません。ウチの使えない超能力がすいません。

 俺は少女に背を向けたまま、ダラダラと大量の冷や汗をかきながら内心もの凄い勢いで謝った。

 それと同時に、俺の今晩のおかずは決まったなと思った。




その後


「………あの、見ましたか?。」


ようやく旋風が収まり顔を林檎のように真っ赤にさせスカートを押さえている少女、美咲みさきは力也に俯きながらも尋ねた。

 彼が後ろを向いてくれていたのは知っているが、恐らく一瞬は見えているだろう。


 (ううっ、恥ずかしい。もう私お嫁にいけません。おばぁちゃん。)


 痴態を見られたと思い羞恥心に身を悶えさせる美咲。


( あれ、何で返事が来ないんだろう?。)


 数十秒経って、ようやく落ち着き始めた美咲は何故目の前の少年から返事が来ないのだろうと思い、もしかして聞こえなかったのだろうかと思い、目を向けると少年はその場で頭を抱え蹲り小さく何かを言っていた。


「……すいません、すいません。すいません。すいません。すいません。すいません。すいません。すいません。」


「あの、大丈夫ですか?。」


 力也が何かに怯えひたすら謝っている異常な姿を見て、美咲は先程の痴態を忘れて力也を心配した。




あとがき


「……私のパンチラはトラウマもの。」


美咲は大きく傷ついた。


ノリで書きました。






 





  

 








 

 

 

 

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謎のラッキースケベは全部俺のせい。 ごめん、わざとじゃないんだって。超能力が勝手に。 3pu (旧名 睡眠が足りない人) @mainstume

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