おまけの話

豆狸、幽霊退治を頼まれる

ある夏の夜…豆狸まめだ達は、ペンションの裏庭でこんな話をしていました。



『そういえば従兄あんちゃん…この前、ハクビシン鼻白を退治した、山のふもとのお寺の狸達の様子を見に行ったんじゃが、『人間達の間で恐ろしいウワサが流れとる』そうなんじゃ…… 』


『恐ろしいウワサ?』


『なんでも…駅向こうの寺の和尚の幽霊が、大きな道にかかっとる鉄の橋に出たんじゃと!?』


『怖いのぅ。ワシなら怖くて、とてもその橋は通れんのぅ。』



従兄豆狸まめだはその話を聞いただけで、怖くてたまらなくなりました。



『ワシも怖かったが、怖がる狸達に頼まれての…しばらく見張っておったが何も出んかった。』


『それでしばらく、留守にしとったのか?

きっともう、その幽霊はどこかに行ってしもうたんじゃろう。』


『そうじゃの。なら安心じゃ!

エサを食べたらさっそく狸達に、言いに行って来よう。』


『それがええじゃろうのぅ。

よし!ワシも一緒に行ってやろう!』


従兄あんちゃんが一緒なら、狸達も余計安心じゃろう。』


『そうじゃろう、そうじゃろう!』



自分がやった事を、すっかり忘れているのんきな豆狸まめだでした。




☆これにて【豆狸の宿】は完結です。

お付き合い頂き、ありがとうございました。


☆【豆狸の宿】、姉妹作品【ウチで雇っているバイトがタヌキって誰か信じる?】の連載始めました❗️

宜しくお願いします❗️

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

豆狸の宿 【完結】 砂月ちゃん @natuki0163

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

カクヨムを、もっと楽しもう

この小説のおすすめレビューを見る

この小説のタグ