第29篇TO

夜の空が白く透けてくる

僕は目を凝らし白い光明の中を覗く

何も見えてはこない

こんな時に阿呆鳥が皮肉っぽく鳴く


夜の街を彷徨っていつも思うこと

孤独のキーワードは自分自身の聖地に刻まれる

思えばあれは何年前のことだろう

空に浮かびそうな豪邸


冷たいようで暖かいこの街

ポーカーフェイスの仮面を隠せば

ほら微笑みが隠れてる

優しい人達の吹き溜まりだ


お金には興味ないよ

結局不幸を生む種だからね

生活の最小限あればいいでしょ

静かな生活がしたい


ワンルームマンションを選ぶか

豪邸を選ぶか

阿呆鳥の鳴き声と共に

この街に生きる覚悟を決めた


2021(R3)8/7(土)

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