NEXCL 月が欠けている問題

daidroid

月が欠けていたら地球が滅びる

 わたしはアリシア アイです。

 わたしはある世界に訪れ、驚いた事があります。

 この世界の月は何と、3分の1しかないのだ。

 残り3分の2は戦争で失ったらしいと話を聴いた。

 これはかなり可笑しいです。


 月と言うのは地球の環境を一定に保つ為に造られたのだ。

 わたし自身は造った本人から聴いた事がある。


 その目的は地球の海流の操作だ。

 月の引力による海の満ち引きにより海流を起こし世界全体に回るようにしているのだ。

 だが、仮にその力が弱まった場合、海流に斑ができ、暖かい海流が南極や北極に行かずに暖められたままとなり上昇気流が起き、凄まじいハリケーン等が各地で起き、更には地震が起きれば、通常時よりも更に大きな津波が起き、人類が滅亡する。

 

 はずなのだが、どうやらこの世界の月は300年前の戦争であんな感じになっており人類は普通に生きているようだ。




「何故、そうなった?」




 これも以前、観測したように物理法則の異常の可能性があったのでわたしは調査を開始した。




 ◇◇◇




 調査結果、判明したのはこの世界には重力を発生させる半永久機関のような動力システムがあると言う事が判明した。


 地球圏がこの問題を憂い、巨大なリアクターを月に設置していれば説明がついたのだが、どうもそう言うわけではなく野晒しのようだ。


 今回の条件としては


 


 以前の様に物理法則が歪んでいる訳ではない。




 と言う条件が入る。




 そこで月に行って見たところ政府が公式に発表した内容は嘘であり特大なリアクターが月の中央に配置されていた。


 しかし、これにも問題があり月の重力を再現する大きさとなれば天文学的な費用がかかりとても地球の財政状況では過去、現在を通して不可能であると結論づけるしかなかった。


 だが、これだけのリアクターを個人で造ったとは考えられない。

 この場合、一体誰がどのようにこのリアクターを配置したのか?非常に興味があった。





 ◇◇◇




 それから5日後、わたしがニュースを見ているとある研究機関が次のような発表をした。

 「リアクターの重力を利用したタイムトラベル理論の構築」


 この理論はワームホールを形成し未来と現在を行き来する構想であり現在にワームホールの入口を造り特大のリアクターを造れば可能であると説明された。




 そこでわたしは気づいた。

 気づいて月に戻ったところその仮説が正しかった。




 丁度、その頃、地球で月にある巨大なリアクターの存在に気付きそれを回収する為に機動兵器の大部隊が侵攻している事が判明した。

 恐らく、リアクターの出力で富を得ようとする輩だろう。


 わたしは世界を守る観点から単機で機動兵器に乗り込み大部隊を殲滅した。




 ◇◇◇




 それから月周辺に謎の無人機部隊を配備して月には一切侵入できないように徹底封鎖した。


 結論を言えば、過去の誰かが同じようにワームホール理論を使って300年前にゲートを作り出し未来の誰かが300年前に向けて特大リアクターを転移させたと言うのが結論だった。


 確かに未来の技術なら効率等が上がり特大リアクターを造る事もできるかも知れない。

 恐らく、その未来人は月が破壊されて地球が破壊された事を憂い、過去を変える為にリアクターを送ったのかも知れない。


 過去改変はそう容易ではないがリアクターの持つエネルギーの総量が偶々、過去を改変するだけの力があった事も大きい。

 尤もギリギリのレベルであり造った本人はそこまで意識していないようだったのでこちらで勝手に改良を加え出力を上げつつ、無人機の生産プラントの動力にした。


 それにしても迷惑な話だ。

 月が壊れたら地球の生活が成り立たないと言うのに飽きずに戦争を繰り返すとは愚かとしか言いようがない。

 実際、300年前の戦争を調べるとある組織が造った兵器が暴走しその兵器を止める為にその組織が新兵器を造った事で起きたらしい。


 このような事態になる事を予測した上で造って欲しいと凄く思った。

 人間とは本当に愚かしいと思いながらわたしはまた、別の世界に旅立つ。


 

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