第2話

「藤島...?と結婚させられる予定なの...?」



藤島とは。

俺の100倍男前で。

運動神経も良くて。

サッカー部のエースストライカーで。

学年で一番モテモテの男。


「いいんじゃない...??」


俺はつい、こう口走ってしまったが、

滅茶苦茶怒られた。


「嫌よ!私、結婚するなら

頭よくて、優しい男のひとがいいわ!!」


「あいつ、優しいよ...

女子に対してクレジットカードでなんでも奢ってあげたりするし、、、!」


「そんで、あいつ、学年二位だし...

頭いい」


「嫌よ!私は!

前に見ちゃったの!彼が野良猫を蹴っ飛ばしているところ...!食べ物をせがんできた毛並みの悪い黒猫を足で蹴っ飛ばしたのよ!」


「それは酷いな...」


「私的には!

買い物帰りに両手に荷物があるのに、妹をおんぶしてふらふらで歩いちゃう山吹くんみたいな優しい男の子がよくて...」


「あ、見たの??」


「うん、昨日ね!

車の中から偶然にも目撃したの!」


「それとさ、学年トップじゃん!

うちのパパは頭のいい、男なら、

次期経営者に相応しいと考えるひとだから!!」


「いやでも...俺は母子家庭の貧乏陰キャ...。

俺なんかを偽とはいえ、彼氏にしちゃ、

いけないんじゃ...?」


「君は名家のお嬢様だし...」





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学園のマドンナ(お嬢様)と偽の恋人契約を交わしたんだが幼馴染が本当のカレカノ同士だと勘違いして怒り出した。更に困ったことには、期間満了後もマドンナは俺と同棲したいらしい。 雲川はるさめ @yukibounokeitai

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