矢島健の昼飯

 桜井に数学をみっちり1時間ほどしごかれた。

授業受けた後に1時間は鬼じゃないかしらね、奥さん。

時計を見ると12時すぎになっていた。


「お前はこの後どうするんだ」


「午後は英語の講義があるから食堂でもお昼を済ませるつもりよ」


はぁ~こいつは真面目ちゃんか、それとも完璧主義なのか。


「俺は帰るわ、とりあえず、まぁお疲れ」


「そう、さよならなら」


 勉強を教えて貰ったことには感謝はすれど、こいつと昼食を

食べるぎりはないしな。俺と桜井は身支度をして空き教室から出た。


 あいつの説明はしっかりしていてわかりやすかったが、

苦手を潰すことに関して徹底的に練習させられて、ほとほと疲れた。

あの教え方からは苦手は克服できるという精神をビシビシ感じた。


 やっぱりあいつ向上の塊みたいなのかね、伸びしろですねとか言って

マゾみたい取り組んでそう。でもまぁ多少はわかるようになったけどね。


 あの講義を受けているということは水曜日にはまた会うことになりそうだ。

有希は今日遊びに行っているので、今日は外食になる。

 

 今日はとんこつの気分なので、あの素晴らしいぼっち救済システムの一蘭も

捨てがたいがとなり駅の一風堂に行くことにした。


 チャリで一駅10分くらいだから、行けない範囲ではない。

あのそことんこつのスープを思い出しただけでも腹がへった。

男子高校生は軽く飯というラーメン一択になるはず、

高校生の知人はいないが必ず店に行く高校生常備いる。

常にスタンバっているといっても過言ではない。


なので、俺はチャリをかっ飛ばして、駅へ向かった。



  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る