おまけの話

[6話の後]佐々木幸の家路

 

「あたし、これ」私は桃のケーキ。

「やばくない、あーしそれ」火憐はがっつりチョコなケーキ。

「火憐それにするの私はこれにする」日奈はマンゴーがたっぷりのケーキ。


友達の冴島火憐さえじま かれん…、三ツ石日奈みついし ひな…

日曜日に喫茶店でデザートを食べることにした。

火憐は見た目が金髪で眼光がするどく、やじまーは男子や女子は彼女が

にらみ付けると怖がることから「女王様」と呼んでる。

確かに火憐は当たりが強そうにも見えなくない。


でも火憐はお母さんやお姉ちゃんみたいに優しく世話好きなところがあると知っている。あたしや日奈が困っていたら、仕方ないとかいいながら手伝ってくれたり、

相談にものってくれる。

本人は「そんなことないしょ」とあまり認めないけど。


私の隣に座って本を読みながらちょっと顔を崩している三ツ石日奈は眼鏡で文学少女な見た目をしている。中身はヲタクで私や火憐は

話があまりついていけないけど、それでもなんかやさしいところがある不思議な女の子だ。今も最近はまっているBL?とかいうものを読んでいる。

「幸さ、最近あの子とよくいるよね」火憐が話題を振ってきた。

「美奈子?確かにね」

「さっき話してた確か桜井さんだよね」日奈が聞いてきた。

「うん。私からなんか話すことがほとんどだけど、ちゃんと聞いてくれるし頭いいし、ご飯食べさせてくれるんだよね。それが美味しんだよね」

「あとなんか冴えないやつ。見たことないけど」

「やじまーっていて同じクラスなんだよ」

「ふうんそ」なんか火憐がつまんなそうにして髪をいじっていた。

「えい!」火憐にひっついた

「なぁ、幸なんだし突然」

「なんかさ、かわいいなと思ってつい」

「火憐は困り顔をしていたが、悪い気持ちではなかった」

日奈はモノローグ風に話しかける。

「かってに気持ち代弁すんなし」

「いやぁ、いつ見ても和みますな」

「勝手に和むな」

「幸×火憐もいいけど、火憐×幸もいいよね」

カップリングとかいうものを日奈はいつも考えているらしい。

「何言ってるのかわかんないよ、日奈」

日奈は時々男子同士や女子同士が仲良くしているとおかしなことをいうのだ。

本人的には目の保養になるとか尊いとか言ってよろこんでいる。

「おまたせしました」

「きたきた、まずは取らないとね」

今の女の子はSNSで調べものをしたり、写真をあげるのが大好きだ。

私だってよくインスタとか見てお店決めるし。


ようやくケーキの登場し、3人は写真を撮った。

「やっぱり、見た目がいいとテンション上がるよね♪」

 私は来たケーキにテンションアゲアゲになった。

「だよねー」

 日奈もそれとなく同じ感じらしい。

私たちは思い思いにケーキを舌鼓した。






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