私は涙で星を描く


 いつから何が壊れていたのか

 訳もわからず生きている

 持て余した感情のままに

 訳もわからず泣いている


 人間であろうとすればするほど

 できることが減っていく

 伝えようとすればするほど

 心の中 酷くもつれて


 とっちらかった頭で考えたって

 手繰り寄せられるものなんてない


 激情

 衝動

 涙

 涙

 垂れ流しだからすぐ乾く


 静かな夜が好き

 星が綺麗で

 全身の渇きを癒すように

 煌めきも冷たさもまるごと

 深く深く 吸い込んで

 また泣いて紙に落とした


 彼らなみだは生まれ変わり

 私は生き返る

 一つの手段を覚えた


 私は涙で星を描く

 幾千もの星を散りばめて

 幾千もの命に触れながら

 独りじゃないと感じられる


 また描きたいから

 触れていたいから

 嗚呼どうか 夜よ

 アクアマリンの涙を私に


 なんの役に立つのか

 誰の為に

 そんなの私が一番わからない


 訳もわからず泣いてるだけ

 訳もわからず生きてるだけ

 もう独りは嫌なんだ

 幾千もの命に包まれていたい

 きっとただの寂しがり


  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る