第11話

女の喧嘩だった。

掴みかかって髪の毛を引っ張り出したから

俺は慌てて宥めにかかるしかなかった。


「やめろって...!二人とも!」


「シンジ、どっち!?」とマヒロが言えば、


「どっちとしたい...!?もちろん私でしょ!?」と林ユーコも負けてなかった。


二人して、俺のこと、

取り合うのとか、想定の範囲外なわけで。


「俺はさ、幼馴染の、、

マヒロのことがさ、、」


「義妹になった時から、薄々、女として

意識してきたわけで...」


「は?義妹で、幼馴染!?そんな、

振られた私よりアドバンテージあるじゃん!」


ユーコは涙を流し始めた。


「今日は帰るっ...!」


「でもまだ、諦めたわけじゃないからっ」


そう言って服を着てくれた。


それから。部屋から出て行った。




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