第2話

『お兄さん、呪うなら相手を探さなきゃ』

『そうそう、人形さんが壊れちゃうだけだよ』


狐と狸の面を被った着物を着た

背格好からして十代中頃?の風貌をした

二人組の子供がクスクスと笑いながら

男に提言(ていげん)した


「何でこんな所に子供が...見られた⁈やばい!

 お前ら!降りて来い!」


丑の刻参りは見られたら

呪いが自分に跳ね返ると言う説がある

知ってか知らずか男は焦り出し半狂乱に声を上げる


狐面『落ち着きなよ、お兄さんの呪詛は

   まだ成立して無いよ』


狐面の子供がそう言ってスタッと

地に降りた


「お前らも道連れにしてやる‼︎」


男は叫び金槌を振り上げ殴りかかるが

子供はサッと避ける


狐面『忙しないお兄さんだなぁ』


狐面の子は男の背にトンッと指で軽く突く

男はひっ、、、っと情けない声を漏らし

ゾワっと全身にまとわりつく様な

寒気と恐怖に駆られ硬直した様に動けなくなった


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